2005年12月28日

スルッKANSAIカード購入フローが駄目

四つ橋線の本町駅で、スルッとKANSAIカードを購入したのだが、この購入フローが恐ろしく不親切。「使い勝手」ということを考える上での、操作フローの重要性をもっと考えるべきだ。

最初に「切符」を購入するのか「カード」を購入するのかを選ぶボタンがある。ボタンは大きく、間違えることもない。何も躊躇わず「カード」を押下する。すると、メイン画面みたいなところに、購入するカードを選択するためのボタンが表示される。「スルッKANSAI」やら「回数券」やら、いくつかの選択肢が並ぶ。自然と「スルッKANSAI」のボタンに手が伸びるのは至極自然なこと。が、押下しても反応がない。ボタンといっても、液晶画面に表示される疑似ボタンなわけで、そもそもの手応えはないのだが、何の反応もしない。色も変わらなければ、画面が変わるわけでもない。一瞬戸惑い、よくよく画面本文を読むと、先にお金を投入してくれ、というメッセージが表示されている。なんか変なフローだなぁと思いつつ、財布からお札を取りだす。最初1,000円札を取り出して、投入しはじめたのだが、途中で財布のなかに5,000円札があることがわかり、5,000円を投入してすませた。投入金額は合計6,000円。そこで先ほどのカード選択ボタンを押下すると、画面が遷移して、今度は購入する金額を選ぶ画面となった。5,000円を選択する。と、どうだろうか。画面に「投入金額が多すぎます。最初からやりなおしてください」というメッセージが表示され、投入したお札は返ってきて、元の画面に戻ってしまった。

これには正直びっくりした。「投入金額が多すぎる」なんてエラーで最初からやりなおしを食らう券売機など遭遇したことがない。というか、そういうエラーに今までたまたま遭遇しなかっただけなのかもしれないが。理由はいろいろ思いつくけれど、でもそれにしても不親切だろう。そもそも最初のフローからして、おかしい。カードか切符かを選択することによって、次画面でカード選択の画面が表示されているのだ。あるアクションの結果として表示された画面は明らかに次のアクションを求めている画面なのだ。にもかかわらず、先にお札を投入しなければ、その画面が有効にならない、このフローはおかしい。あるべきは、この流れなら先にカード選択だろう、ついで金額選択だろう、その後でお札の投入ではないか。あるいは通常の切符購入などと同じく、お金を購入し、その購入金額によって選択肢を変化させるべきではないか。

とまぁ、別に憤るというほどのものではないのだけれど、同じようなことをウェブサイトでも平気でお客に提供してしまっていたりすると、ちょっと恥ずかしいだろう。
AjaxやらFlashやらで、アプリケーションインターフェイスが実装される機会も増えてきたわけだけど、ますます操作とそのリアクション、そしてフロー、という一連のナビゲーションフローの設計が重要になるだろう。

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categories [ ネット・ウェブ関係 ] 2005/12/28 13:52


Comments

初めまして。実はちょこちょこと読ませていただいておりました。

スルットKANSAI購入フロー、私も当初からおかしいと思っていたんですよ!
元システム屋なので、買うたび戸惑ってそのたびに「誰が考えたんだ、このフロー!」と突っ込んでます。未だに買い慣れません。

WEB屋に代わってもこういうフローは結構大切なので、常にユーザーの立場に立って、ありとあらゆる角度からどういうフローがユーザーにとって使いやすいのか、を考えないといけないと、あのカードを買うたびに思っています。

Posted by: 新妻あっち : 2005年12月28日 15:02

コメントありがとうございます。
そうですよねぇ。あのフローはひどすぎますね。ちょっとびっくりしました。コンビニに設置されているATMなんかでも、最初のほうで暗証番号を入れさせるのに、最後の最後に暗証番号が間違ってます、最初からやりなおして下さい、なんてエラーメッセージを平気で出したりするのがあって、あちらのフローにも何度か怒りを覚えました。この手の操作フローってまだまだ設計が未熟なものが多いですねぇ。そういうところに気がまわっていないということなんでしょうかね。

Posted by: ゆで麺 : 2006年01月04日 20:33
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