三月は深き紅の淵を

三月は深き紅の淵を

三月は深き紅の淵を

恩田陸が好き、という人がいたので読んでみた。
「三月は深き紅の淵を」という謎の本をめぐる短編集。それぞれの短編は独立しつつも、メタ小説的な要素があったりと凝ったつくりにはなっているのだけれど…
この手の小説は苦手なんだよなぁ。習作志向というかなんというか。全編、文学研究会所属の巧い学生が書いた、みたいな感じが漂ってくる。それを狙ってるわけでもあるまい。

第三章の「虹と雲と鳥と」なんて、読んじゃおれなかった。心理描写やらストーリーに持って来る装置、比喩がすべて「文学少女、少年」くさい。いわゆる文学的装置みたいなものが成立するという前提のもとに書かれてしまってる。少しでもメタ小説を志向するなら、もう少し「書く」ってことに自覚持ってもいいんじゃないかと思うのだけれど。

これだけじゃわからんなぁーと、とりあえず「まひるの月を追いかけて」も読んでみたら、やっぱり正攻法、直球勝負だったようで。

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