ヴォネガット「タイタンの妖女」
なんで今、ヴォネガットなのかと言われても困る。
突然読みたくなる時があるのだから。
タイタンの妖女 (ハヤカワ文庫 SF 262) | |
浅倉 久志 早川書房 2000 売り上げランキング : 4418 おすすめ平均 期待して読んだが、まあまあといったところか 人生の縮図 ちょいと出ました「線形野郎」が~丸くなったり四角くなったり~ Amazonで詳しく見る by G-Tools |
「タイタンの妖女」と「スローターハウス5」には少なくとも共通するところがかなりある。サブキャラクタや背景や時間や空間に対しての捉え方やら、その根本的なテーマとかは基本同じようなものだ。「タイタンの妖女」ほうがストーリーが追いやすくて読みやすいので、ヴォネガットを最初に読むなら、やはり「タイタンの妖女」なのだろうけど。
「タイタンの妖女」は、小説の設定の壮大さやスペクタクル感に対して、歴史を操作してまで果たそうした様々な目的の途轍もない小ささという、そのコントラストの大きさこそが魅力なのだろうと思う。このコントラストが人生や哲学というものなのだろう。
十代の頃のように「若さ」というものが永遠に続くような錯覚を抱いている頃に読めば、感受性の高い人なら、けっこうなショックを受けるだろうし、その後の人生観などにも影響を与えるぐらいかもしれない。
最後の最後まで翻弄されつづけたコンスタントの人生ってのも悲しいが、「時間等曲率漏斗」に飛び込んでしまい、過去も未来も見通せるようになってしまったラムフォードだって同じぐらい悲しいのだ。
スポンサーリンク
スポンサーリンク
コメント
よかったら、貸してください。ちなみに僕は「母なる夜」だけ持ってます。
事務所にあるんで、いつでも声かけてください。お貸しします。
借りちゃった、テント...
カート・ヴォネガット・ジュニアを読んだ
タイタンの妖女
超有名作なのでいつかは読みたいと思っていたが、会社の人のデスクの上にあったので借りた。
おもしろかった。よくまあこ...