実録・連合赤軍 あさま山荘への道程/ぐるりのこと

金曜日は外部監査の日で、前日から胃が痛かった。朝から夕方まで細かいところまで突っ込まれ続けて精神的に辛い仕事だ。
そこまで細かいところを指摘するかというぐらい、色々な指摘を受けて、まだまだだなぁと反省一入なのだが、しかし外部監査員の方によると、うちの会社はかなり良くやってる方らしい。運用面ではいろいろやっているのに、それがうまく仕組み化できていなかったり、マニュアル化できていないところが問題なのだろうということ。そんな風に言ってもらえればまだ救われる。まぁ、雨降って地固まるではないが、いろいろな問題が発生し、否応なくそれに対応してきたことが、逆に良かったのかもしれない。

精神的にへとへとになったので、この週末は完全にもぬけの殻のように、だらだらと過ごした。2日とも天気がよかったので昼間の数時間はカメラを持って散歩。鴨川にはほんとにたくさんの人が繰り出してきていた。
気持ちのよい牧歌的な風景が広がっていて、ものすごく幸せな気分に浸れた。ほんとにこれが幸せってもんなんだなと思うぐらいに幸せに満ちた光景でそういう光景に歩いて数分のところに暮らせていることに感謝した。
夜は映画を2本観た。


“実録・連合赤軍 あさま山荘への道程 [DVD]” (若松孝二)

1本目は若松孝二監督の「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」だ。連合赤軍ものは個人的に興味もあり、色々な文献を読んでいるが、文章では理解しているつもりであった連合赤軍の異常性が、この映画ではおそるべきリアルさで描き出されている。途中何度も目を背けたくなったし、あまりにもの馬鹿さかげんに画面に悪態を付きたくなる。
総括という名の元に行われるリンチ殺人。「自己の共産主義化」を成し遂げるためにという、まったく意味不明な大義名分と、森恒夫、永田洋子の独裁体制に逆らうことができずに、自ら崩壊に向かう組織のむなしさ。
映画が持つ緊張感の高さは鬼気迫るものがあるのに、そこで繰り広げられるリンチの光景はあまりにもバカバカしく滑稽で、思わず吹き出してしまいそうになる。「なぜ化粧をしたのか」「なぜ服を着替えたのか」「銃の傷を見落とした」「一人だけ風呂に入ってきた」等等。 世界同時革命、共産主義革命という理想を目指す若者にしてもあまりにも下らない理由が並べられ、次々と同士は殺されていく。
エンドテロップを流れる、その後の「連合赤軍」の年表を見ると、実はまだまだ連合赤軍

続けて観たのは、橋口亮輔監督の「ぐるりのこと。」


“ぐるりのこと。 [DVD]” (橋口亮輔)

ある一組の夫婦の物語。この映画観て、あぁ夫婦ってやっぱりいいよなぁと思ってしまった。
中盤から後半で木村多江扮する妻が心を煩い、リリーフランキー扮する夫と些細なことで喧嘩い発展するシーンがある。
あのシーンでの最後、長回しで木村多江とリリーフランキーが夫婦として再び心を通い合わせていく他愛ない言葉のやりとりがほんとすんばらしい。
橋口亮輔は「ハッシュ!」を見逃してるのだが、随分作風が変わった気がする。「ハッシュ!」から変わったんだろうか?
この人もいい監督だなと思う。大げさな演出をせずに、ちょっとした心の動きやあり方を描くことができる。

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