名作文学の「あらすじ本」ブーム

名作文学の「あらすじ本」ブームらしい。
各出版社もそのブームにのっとって、いろいろ出しているみたいだけけど

<名作文学>「あらすじ本」がブーム 中高年に受ける

幻冬舎は昨年11月、「あらすじダイジェスト 教養が試される名作70」を、さらに翌月に「あらすじダイジェスト 世界の名作100を読む」を出版した。両方で3万部。近く同時に重版の予定だ。「『トリビアの泉』に代表される雑学ブームに乗った」と編集担当者は分析する。

 昨年末に出た「要約 世界文学全集」(新潮文庫)は1、2巻合計4万8000部を同時発売し、こちらもすでに重版が決まっている。宣伝文句は「忙しい現代人にふさわしい新しいスタイルの読書法」。


中高年が買ってるらしいけど、もうほんと情けない。
幻冬社の出すやつは、「千夜一夜物語」も「神曲」も2ページでまとめてるとか。
おそらくまとめたやつも原典は読んじゃいないだろう。

「あらすじ本」から原典に興味持って、原典読むなんてのもあるかもしれないけど、悪い意味で「あらすじ」に支配された読み方の癖がついてしまわなければいいけどなぁと思う。

保坂和志も言ってるけど、小説とかは「あらすじ」が大事なわけじゃないだろう。小説という散文の表現形式を通じていか表現できない「何か」を表現するためにあるんじゃないのか。
「あらすじ」だけ知ってることが教養なんだろうか? そんな教養なんて、ものすごく薄っぺらくい。そんな教養にしがみつかなきゃならないなんて、悲しすぎる。。。 「あらすじ」なんて覚えてなくても、その読書体験が強烈なものとして残っていたり、どうしてもその一節が頭に焼き付いて離れなくなったり、ってそういう経験のほうが僕は幸せだけどなぁ。

「失われた時を求めて」や「フィネガンズ・ウェイク」なんかも2ページにまとめるのだろうか?

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コメント

  1. Love Books より:

    <名作文学>「あらすじ本」がブーム 中高年に受ける

    <名作文学>「あらすじ本」がブーム 中高年に受ける@Yahoo!ニュース 見栄が日本人の特質というのをどこかで聞いたことがある。こういう本が売れるというのもそんな日本人の見栄をはりたいという気持ちの表れなのかなと思う。......

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