MKを選ぶ理由、ブランドをつくるのは

京都ではボクはなるべくMKタクシーに乗りたいと思っている。うちの同居人は元MKなのだが、そんなことが理由ではなく、単純にサービスレベルが高くて、失望することがないからというのが大きい。というよりむしろ、MK以外のタクシー会社のサービスレベルが低すぎるのではないかと。

タクシーをよく利用するなら、たいてい人は嫌な気分を味わっているのではないか。もちろん全員がそうというわけではないのだが、不満というのは、満足よりも強く記憶に残ってるもので、また人によく喋るわけで、さらに記憶が強化されていたりする。

近い距離だと、目的地を告げたとたんに舌打ち、荒い運転…
ボクなど一度、おつりの小銭がないということで、逆切れされ、近くのコンビニまでこちらの料金でつれていかれ、且つ、両替をさせられ、お金を払ったとたん、「ここでええやろ、兄ちゃん」と走り去られてしまったなんて経験がある。ほいほいと乗務員のことを聞いて従ってるボクもボクだが、それにしてもむちゃくちゃだ。
「○○○橋を越えたすぐの交差点を右折でお願いします」とお願いしたのに、○○○橋にさしかかっても右折する気配がないので「ここの交差点ですよ」と指摘するや、これまた逆切れで「○○○交差点って言ってもらわなわからんな」と言われ、明らかにそれとわかるような怒りの込めた荒っぽい運転をしだす。

そんなことが何度も積み重なって、ほとんどのタクシー会社をボクは信用してない。タクシー乗るときに、また嫌な気分を味わうのではないかと気にしてしまうぐらいだ。
しかし、MKタクシーだけは別だ。MKなら信用できる。MKの人でも、態度の悪い人もいるのだが、最低レベルは満たされている。(ボクは別にMKの回し者ではないのだけれど)

MKタクシーはタクシー業界のなかでは異端児で、他のタクシー会社からの評判は悪い。京都駅のタクシー乗り場には、MKタクシーは入れないし、他のタクシーに乗ると、時々、MKの悪口を言う乗務員がいる。MKは事故を起こしても乗務員が責任をとらなければならないとか、タクシー業界の掟を破って市場を壊したとか、いろいろ。

何が本当で何が嘘なのかはわからない。一番信用できるのはけっきょく、自分が受けたサービスだけで、それで考えると、どう贔屓目に見ても、MKのサービスレベルは非常に高い。乗務員の教育もしっかりしてる。MKにはかなりの回数乗車してるけれども、他のタクシー会社で味わったような不満はさすがにない。

たぶん、ボクと同じようにMKを選んで乗る人は多いだろう。たぶん、MKが登場する前までは、タクシーを選ぶという発想なんてなかったんじゃないか。MKの乗務員は、1人1人がきちんとしたサービスを行うことで、顧客がMKを指名で選んでくれるようになることを知っているのではないか。MKというブランドをつくる、もっとも重要な接点は乗務員の対応だ。1人1人がその意識を持つことで、MKというタクシー会社のブランドが強くなる。フロントにいる人間がブランド構築の要なのだ。他のタクシー会社も少しは考えて欲しい。他のタクシー会社の乗務員は、ほとんどがその会社のネームを背負ってる、ブランド構築の一端を担ってるなんて意識はほとんどないだろう。

これは何もタクシー業界だけの話ではない。よくあるブランド構築の話だ。従業員一人一人がブランドをつくっていくための接点なのだと。1人の電話の対応が悪いだけど、その会社全体の対応に不満が募る、1人の営業マンの対応が会社全体の対応ととられる… 顧客はそういうものだ。ボクらももっと気をつけなければならない。

ちなみに、京都ではMK以外では、最近ちらほら見かけるようになったエコロタクシーは好きだ。数が少ないので乗る機会はほとんどないけど、この前たまたま乗れて、話をしたら乗務員が会社の志をきちんと理解していて、すごく共感が持てた。サービスも良かった。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です