すごい「実行力」

4837976425 「短期間で組織が変わる 行動科学マネジメント」が面白かったので、他の著書も読んでみたいと思い、Amazonで取り寄せた。こういう時、プライムだとすぐ届くのでありがたい。

本書も内容は殆ど変わりない。行動を起こさせるためには、その行動を続けるにはどうしたらいいかということをわかりやすく説明してくれている。実際、ここで提唱されている方法で実践してみたわけでもないが、すごくシンプルであるがゆえに始めるにも負荷なくできそうなところが魅力だ。

行動科学においては、「行動」にはすべて「動機付け条件」があると定義する。
「動機付け条件」とは「ニード(必要性)」と「メリット(利点)」」に分解できる。人は「ニード」と「メリット」を感じる時にその行動を繰り返す。

そこで「ニード」と「メリット」のあるご褒美を用意してやることで行動の動機付けを行い、行動を強化してやる。

ご褒美は些細なものでかまわない。何の特典もないがただその行動を行ったらシールを貼っていくというだけのポイントカードみたいなものでかまわない。あるいは、その行動をとった回数を記録してグラフ化していくだけでもいい。
視覚化することで、もっとポイントをとりたい、抜けをなくしたい、グラフを右肩上がりにしたい、というな単純な動機が行動を強化する。これだけで行動が強化される。

そういえば、小学校の頃のラジオ体操なんかの判子なんかも同じ効果をねらったものなのかもしれない。確かに、一度判子をついてもらうと、穴空きになるのが嫌で頑張った覚えがある。
同じく小学校6年の時だが、担任になった先生は皆に机の右上済みに小さな四角の紙を貼り付けるように指示をした。授業中に何でもいいので挙手すると、そこにその回数を正の字で記録していくのだ。帰る前に、教室後ろに張り出されたグラフに自分の今日の「挙手回数」をシールではっていく。

これも、一種「行動」を誘発するための先生なりの仕掛けだったのだろうか。
確かに、これをやりだしてから、授業中での挙手がやたらと増えた。答えが分かる場合の挙手だけでなく、何かわからないことや疑問があったときも躊躇なく挙手するようになった。皆が挙手するので、挙手することの恥ずかしさもなくなった。

GTDというTODO管理というかLifeHackというか、人気の手法がある。
頭のなかにあるすべての「やらねばならないこと」を書き出して、リスト化しておく。それぞれのやることを、直近の行動に落とし込んでいく。行動が終わったら、そのリストを線で消していく… みたいな方法だが、これも同じような考え方だと言える。

まず、「目標」を行動に落とし込むという発想。
GTDでも「企画書を書く」というようなTODOであれば、やる気を起こさせるためには、より具体的な直近の行動で表現するほうが良いといわれている。例えば、極端なことを言うと、「PowerPointを立ち上げる」というように。
また、処理したリストに線を引いて消していくというのも、これはこれでインセンティブになる。リストを消したくて、行動を起こすという一種の動機付け条件として機能するのだ。

なるほどな、今まで経験してきて、そういうもんだと思いやってたことというのは、実は行動科学の観点から見ても優れてる手法だったのだなぁと改めて関心した。

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