初めての360度リーダーシップ評価

会社に導入するかどうかを判断するためにとあるリーダーシップセミナーを受講した。
受講後にインターネットでのオンラインアンケート機能を利用した360度評価というのがあって、何人かの同僚やら部下やら上司?に協力してもらって答えてもらった。

誰がどんな回答をしているのかはボクにはわからないが、その回答を集計して、リーダーシップに必要とされる何十かの項目に対して、自己評価と第三者評価のギャップを視覚化してくれるというものだ。

今朝、全回答が揃い、集計結果を見ることができたのだが、これはなかなか面白い。360度評価は使い方を間違えると、ただブルーになるだけ、他人に対して疑心暗鬼になるだけになったりすることもあるのだろうけれど、こういう方法はそういうところをぼかしてくれる。
立場的に率直に周りからの意見を聞ける機会も少ないのでこういうのはとても有難い。
ただ、今回の360度評価は一般スタッフの人たちには聞いていないので、そこの評価が入るとまた大きく変わるのかもしれない。

セルフイメージと他者の評価のズレというのは絶対にあって、この場合、たいてい他者評価が正しい。自分が心の中やアタマの中でどれだけ考えていることであっても、それが言動に出てなければ他者には理解できない。他者はその人の言動・アウトプットを基礎的な情報として、自分が解釈したいようにその人を解釈する。
その意味では、その解釈も、その人の恣意的なところがあることは間違いないだろうが、その解釈の元になるものが現実の行動であったり、発言であるというところがポイントだ。

自分のアタマの中や心の中は都合よくできてるから、自分の嫌な部分や都合の悪い部分を覆い隠してしまう。自分は自分のことをマイナス面も含めてきちんと認識しているという人でさえも、その認識されているマイナス面は、自分の都合のいいように改編されたものに違いない。

というようなことをボクは思ってるので、ここで出た評価をかなりそのままその通りのものとして受け止めようと思っている。せっかくこういう機会を得たのだから、ここで得たものを今後に生かさないと駄目だろう。

ほとんどの評価項目で自己評価よりも他者評価のほうが高かったのだが、そういう項目はどうでもいい。むしろ、自分の評価が高く、他者が低いもののほうが重要だ。そこに期待と行動とのズレ、ギャップが横たわる。

例えば、「模範になる」というような項目。
自分で思ってるより、他者はボクを「模範になる」とは考えていないということだ。
「模範になる」という項目は「人格」と「能力」に細分化されるのだが、「能力」では差はなく、問題は「人格」だった。セルフイメージの「人格」と他者イメージの「人格」。
この「人格」というところに繋がってるのだろうか。もちろんこれだけではないだろうけれども、「公平性」に欠けるという問題も指摘されている。
ここもセルフイメージとは随分ズレがある部分だ。過去に何人かからも指摘されたことはあるのだが、やはり他者からはそう受け止められるんだなということを改めて認識した。
もちろん「人格」という領域には、行動規範を守ったり、道徳観念を持つなどの要素もあるだろうし、そういうところでもまだまだ人間ができてないということなんだろう。

組織を整える」という役割の領域では、構造(組織構造や体制)を作るというところでギャップがある。まだまだ役割に沿った組織づくりが出来てないということなんだろうなぁ。それほど苦手だとは思ってないけど、好きな領域でもない。

改善したほうが良い点としては、非常に多く上がってたのは、「コミュニケーション」について。社内外へのコミュニケーション、コミュンケーションの量や密度、情報発信みたいなキーワードが上がっていた。
確かに。これはやっぱ少なすぎるんだろう。しかし、どこから始めたらいいのかさっぱりわからない。こういう領域は本読んでなんとかなるようなものでもないし。自分でも苦手な領域で最も意識してはいるけれど、最も避けたがるところでもある。案の定見抜かれていた。やはり周りの目は誤魔化せない。

また、「わかりやすさ」に欠ける取捨選択をするべき関与度を下げる自分で何でもやらないようにする強い意思決定意思表示多少強引でも推し進めること、等等….

自分では可能な限りでの取捨選択はしているつもりであったが。
日ごろよく社長やら役員陣にもっと取捨選択しよう、集中と選択をしようと言いながら、実は自分が出来てないというのは恥ずかしい限りだ。

キーワードから読み取れるのは、もっと強い意思決定して、強引に推し進めろよ、という声のように思える。その際も、自分で何でもやるんではなくて、人に任せろと。
その通りだなと。ボクのような立場で出来るのは、つまりそういうことだろう。そういうことをやらないのであれば、こんな立場である必要はないということか。

指摘されてみれば、わかってるんだけどなぁ… できてないなぁ…. ということばかりだ。

まだまだうちの会社の評価制度は未熟そのもので、特に上司やマネジャーといった、マネジメント階層を客観的に評価できる仕組みがない。360度評価というのは賛否両論あるし、冒頭でも言ったように、うまく使わないと、周りの評価、周りの目ばかり気にして、マネジャーとしての決断が下せないとか、厳しさがもてなくなるみたいな弊害もあるかもしれない。しかし、階層が上になればなるほど、自分自身を見つめなおす機会というのは、ほんとなくなるもので、真正面から注意してくれる人もいなくなれば、怒ったり、褒めてくれたりする人もいなくなる。
今回はひとまず、ボクだけ受講させてもらったわけだが、こういう仕組み自体は、何らかの方法で会社に導入していくべきだと思った。

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コメント

  1. 360度評価 より:

    評価者への感謝や自己改善につなげようという前向きな姿勢が大切ですよね

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