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2007年08月24日

在宅勤務制度のためのメモ

在宅勤務制度関連についてのメモ。(東京IT新聞 8/21)

テレワーク人口倍増アクションプラン
2010年までに2005年度のテレワーカー人口比率を二倍にして、全就業者の20%をテレワーカーにすること。

平成19年度税制改正において、企業の在宅勤務のための設備導入に際しては、シンクライアントシステム、VPN装置等の取得後5年度分について、固定資産税の課税標準を三分の二に軽減(「テレワーク環境整備税制」)

報通信機器を活用した在宅勤務の適切な導入及び実施のためのガイドラインなんていうのもまとめられている。あとでしっかり読んでみよう。

この記事には在宅勤務環境に有効な製品として、フリービットの「MyVPN USBノード」が紹介されている。いわゆる物理認証。「QuaBiz」みたいなシンクライアントASPなどに組み入れて使えるそうな。

在宅勤務制度は、実現させたいとひそかに考えている制度のひとつだ。
これだけネットワーク技術が発達して、コミュニケーションツールの価格も落ちてるなか、毎日何時間も同じ場所に、みんなが集まって仕事をしなければならない理由はない。
といっても、全員が各自ばらばらに顔を寄せ合うこともなく仕事ができるとも思ってない。ただ今のように「毎日」である必要はないだろうということだけだ。

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2007/08/24 08:36

2007年05月30日

クレームや相談への対応

昨日(29日)の日経産業新聞に、顧客や部下からクレームや相談を受けた際に、リーダーがどのように対応するのが適切かという例が載っている。身につまされるところが多々あるのでメモしておこう。

●遅刻が相次ぐ部下に注意する
<好ましくない例>
「何回遅刻しているんだ」と本人を責める
<好ましい例>
「うちは『遅刻ゼロ』の職場を目指している。協力して」。個人を責めず、職場全体の課題と置き換える。

●昇格が決定。新任地で部下を前に挨拶することに
<好ましくない例>
「ビシビシいきます」「厳しくやります」。本人は軽いノリのつもりだが、地位が上だけに部下は威圧感を覚える。
<好ましい例>
「一緒に頑張りましょう」と呼びかけ、自分の方針や目標を具体的に述べる。

他にもクレーム対応などへの心構えや例みたいなものが載っている。
同じ状況のとき、自分ならどうするかということをシミュレーションしてみると、全然出来てないことに気づく。
ダメだなぁ。他人が同じことをするときは、よくわかるのだけれど、自分のこととなると全然だ。

ただ、上記の例を紋切り型として、どんなケースでもそれでOKかというと、そうではないだろうと思う。少し危機感を与えるために、あえて厳しくしたり、人身御供ではないけれども、その人を怒ることで、周りにもその規律を意識させたり、使い分けは必要だとは思う。その使い分けの適切さが、よくわからなかったりするので困るのだけど。

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2007/05/30 09:04

2007年05月27日

雑記

昨日の面接ではこんなことがあった。ある求職者に対して、ボクは、
「将来、起業したいとか、自分でビジネスを興してみたいとかそういう夢はありますか?」という質問をしてみた。この質問はあえて「はい、いいえ」(あるいは「よくわかりません」)で答えられるような形で質問している。その人の何が知りたいというわけではない。答えが「はい」でも「いいえ」でもかまわなくて、その答えに対して、その人がどういう考え方を持っているのかということを知りたいだけだ。

さて、その人はどう答えたか。しばし、うーんと空を見ながら考え、
「そうですねぇ。やっぱり私もお金持ちになりたくないといったら嘘になりますし、やはりお金はたくさんあるにこしたことはないんですが、でもお金のために何かするというのもそれはそれで違うと思ってるんです。」
と話し始めた。しばらくボクは聞いていた。しばらくお金が大事なところと、お金が大事ではないところの話が続き、最後に、
「ということで、私自身はあまり起業などは考えていません」と結んだ。

最初、ボクはなんのことを言ってるのかさっぱりわからなかった。最初は彼が質問を何か聞き間違えたりしたのだろうかとも思ったが、彼の最後の答えを聞いてる限りでは、きちんと質問内容は伝わっているようでだ。

そして気づいた。なるほど、彼はどうやら「起業する」「会社をつくる」を、「お金持ちになる」という意味で捉えてしまっているようなのだ。なぜ、そんな風につながったのかはわからないが、彼の中には、もしかしたら「社長=お金持ち」というような構図があって、無意識のうちに「起業する→自分が社長→お金持ち」とつながったのかもしれない。あるいは、「起業する人」=「もっとお金を稼ぎたいと思っている人」というような意識があるのかもしれない。
とにかく、彼が「ビジネス」や「起業」「社長」みたいなところに抱いているイメージが「お金持ち」であることは間違いないようだ。

「起業」や「会社を興す」ってことが「お金持ち」につながるってのもわからなくはないけれども、でも随分と偏った考え方だと思う。

会社を興して成功する確率なんて、びっくりするほど低い。成功するどころか新しく設立した会社が5年以上継続する確率もかなり低いはずだ。(以前、何かの文献で見た。でもネットによって生き残れる確率は確実にあがってるとは思う。)
創業から7、8年目ぐらいまでのうちの社長の報酬はたぶんびっくりするぐらい低かった。いまでもそのリスクとか背負ってるものの大きさに較べると、低すぎるんじゃないかと思うことはよくある。

ともあれ、彼のその偏った考えたを聞いて、もしかしたら彼のように考えている人が実はけっこう多いのではないかとも思った。
社長や役員はたくさんお金がもらえるからいいなぁ、みたいな感覚だ。それでボクも、私も、もっと出世したいと思ってもらえるならそれはそれでいいけれど、たくさん報酬をもらうということは、その分リスクもあるし、結果責任も問われるし、そのプレッシャーは半端なもんじゃないということだって、やはりちゃんと理解してもらいたいなと思うわけだ。
経営者になるというのは、お金持ちになるどころか、むしろいつも会社のことを考え続け、いつもどこかに恐怖を感じ続けながら、生きることを引き受けることなのだ。キャッシュが目減りしていけば胃が痛むし、営業状況が悪ければ、夜も眠れぬ不安に苛まれる。
投資したビジネスがうまくいかなければどうしよう。何をしてるときも、どこにいるときも、そんな不安や恐怖につきまとわれるのだ。

もちろん、そういうリスクや苦しさに代わるだけの、喜びや充実感、愉しさがあることもまた事実で、だからこそそう簡単に辞められないのではあるが。


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2007/05/27 00:10

2007年05月18日

弱みよりも強みに目をむけよ

今週はいろいろ教えられた。とても勉強になった1週間。

ドラッカーは
「強みよりも弱みに目を向ける者をマネジャーに任命してはならない。できないことに気づいても、できることに目のいかない者は、やがて組織の精神を低下させる。」
と言っていて、ボクは何かある事にこの言葉を思い返してるのだけれど、ついつい恐怖心や不安から、口をつく言葉は自分の意図とは間逆のものだったりすることが多々ある。

まさに、ここでドラッカーが言ってるような「組織の精神を低下させる」ようなマネジャー的言動をとってしまうのだ。
立場が立場だけに、そういうところを指摘してくれる人は周りにはなかなかいないので、自分では気づきにくい。

でも、今週、ある人からそのことを指摘されて、ボクは今、猛烈に反省している。
そしてその人にかなり感謝している。このまま指摘されなければ、口ではもっとスピードを上げてと支持をしながら、一方でブレーキを引いてるという最も、嫌なマネジャーを演じ続けることになっていたかもしれない。N君、感謝です!

このドラッカーの言葉。よくよく考えると、商品やサービスにだってこの言葉はあてはまるのではないか。
商品の欠点やマイナス面ばかりを指摘するのではなく、その商品が持つ強みや特長に目を向け、どうやったらそれをより伸ばしていけるのか、競合優位性を築いていけるのか。もちろん、欠点を改善していくということも重要なことには違いないけれども、強みに目を向けるという視点がなければ本当のイノベーションは生まれないのかもしれない。

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2007/05/18 09:17

2007年03月19日

「決定」で儲かる会社をつくりなさい


"「決定」で儲かる会社をつくりなさい" (小山 昇)

前作というのか「儲かる仕組みをつくりなさい」には相当影響を受けたというか、かなり参考にさせていただいた。 今日の役員会議でも同じような話になったのだが、結局、「●●●●をやれ」と指示するだけで、●●●が速やかに確実に実行されるのであれば、経営なんていらない。マネジメントなんていらない。ただ言ってるだけでは出来ないからこその経営なのだ。それをやらざるをえない仕組みや、やることにモチベーションや働きがいを感じさせる仕掛けなど、●●●がなされるために環境や仕掛け、仕組みを用意していく。そこにこそ経営の醍醐味があり、ダイナミズムが潜んでいる。小山さんの方からボクはそんなことをほんの少し学んだ。

しかし、小山さんのやりかたというのは、ちょっと劇薬すぎるというか「普通」からはやはりだいぶズレている。これを実行するにはかなり勇気が必要だ。
もちろん、他と違うことをするから意味があるのであって、他の会社がやってることをそのままなぞっていても駄目なことはわかっている。それでもどうしても長いものに巻かれろ精神というか、大方の人がそうであろうと考える方法をあまり深く考えずに採用しがちなのが会社経営だ。でも、それってよくよく考えてみれば、会社経営でもなんでもない。小山さんの本を読むと、そういうことを考えさせられ、改めさせられる。

前作が「仕組み」であり、そういう仕組みをつくることで、そうせざるをえなくするという様々なテクニックや考え方が披露されたが、今回は「決定」だ。経営にはさまざまな「決定」がつきまとう。決定一つで会社が傾くかもしれないし、決定一つで大きく成長カーブを描くこともある。決定ができるのは経営者だけだ。本書ではさまざまな場面における小山流の「決定」方法、「決定」への考え方、ポリシーが明らかにされる。銀行との交渉方法など、ちょっとした裏技的なテクニックも明らかにされていて面白い。
でも、今作は前作に比べると、やっぱり物足りないなぁと思う。やはり前作から漏れた事象を拾い集めた感は否めず、全体に散漫な感じはする。それでもやはり得られるものは少なくない。読んでおいて損はなし。

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2007/03/19 01:16