2004年8月6日日経産業新聞
日立製作所が管理職を対象として360度フィードバック制度を導入して1年余。
日立が導入した360度フィードバック制度の特徴
管理職の能力開発、育成として360度フィードバック評価はありかなぁと思っていたけれども、記事にもあるように「結果へのショックが逆効果になる場合」もある。自分のセルフイメージと、他人が自分に抱く像というのはたいていずれる。当たり前だ。セルフイメージってのは自分で都合の良いように解釈された自分像で、何の現実的根拠にも立脚していない。他者が見るのは、その人の行動だ。あくまでも行動によってその人がどんな人間かという像ができあがる。この行動は、セルフイメージとだいぶずれているのが常だ。なんで、360度評価のようなものをすると、たいていセルフイメージと大きな差がでてショックを受ける。しかし、このズレも含めて、他者から見る自分の姿ってのをきちんと知ることはすごく重要なことだ。自分自身では気づいてないことはたんとある。
日立のこの方法はズレの大きさによるショックを緩和できるような措置をとっていて、きちんとした本当に客観的な360度評価かどうかは若干あやしいけれど、よくできているなぁと思う。(そもそも客観的な評価なんてものはないし)
予想外の効果としては、評価される人が「部下や同僚は意外とよく見ていると気づく点」だそうな。