となり町戦争 | |
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今年最大の話題作なんて騒がれている?ようだけれども、正直そんなに面白いとも思えなかった。丁寧に書かれていて、非常によくできた小説だとは思うけれど、それだけだ。驚きや発見はボクにはなかった。
ボクは小説は、小説とう形式上、その読んでいる時間や、読む体験を通じて、簡単な言葉ではまとめられないような「問題」を用意するものだと思っていて、決して「解答」を導き出すものではないと思っている。小説が一言の「解答」で済まされるならそれは小説でなくても良いのではないか。
誰が読んでも同じような感想にしか吐き得ないような「解答」を用意している小説ってのは陳腐だと思う。
島田雅彦は「未確認尾行物体」で「エイズ」そのものを小説にしたのだけれど、文庫本のあとがきの浅田彰の解説のほうがよっぽど面白くて、エイズを知るなら解説を読めば済むなんてことを誰かに言われていた。本書もそれと同じようなものだ。本書はたしかに「現代の戦争」や「戦争とリアリティ」みたいなものを描いていて、それなりには成功しているのだとは思うけれども、それならばチョムスキーを読めば充分な気がする。
はじめまして。
>誰が読んでも同じような感想にしか吐き得ないような「解答」
>を用意している小説ってのは陳腐だと思う。
まさにそうですね。
だから僕は最後のトリックを暴くような推理ものはあまりすき
ではないのかもしれません。
なんだかひっかかる、だけどそれがなんなのか形容できない。
普遍性を持たせて言葉することが困難な方がいいですね。
p.s.実はかなり前から、自分のblogに勝手にリンクさせて
もらってます。スミマセン。