ホーム > マーケティング関係

2004年04月02日

実際に採用された提案企画書全公開

今月の販促会議(2004年5月号)の、「実際に採用されたプロの企画書全公開!」に、東京ドアーズアルファブリッジに提案した「Mintmall(ミントモール)」の提案企画書が掲載されている。
(Mintmallは、4月にリニューアルされるらしい)

アルファブリッジは、サイトでカタログを閲覧するような感覚でページを見ることができる「ebook」というサービスを提供している。今回のオリエンは、このebookを採用している通販各社へのユーザー来訪数を増やすことと、ebookの導入促進を図ること。

仕事がら人が書いた企画書や提案書はものすごく気になる。人のを見たら、同じ課題、オリエンで自分がそれ以上の企画書をつくることができるかどうかを考える。
ここに掲載されている企画書自体がとりたてて凄いものではない。これは別に悪い意味ではない。きちんとそつなくまとめているという感じだ。

企画書が良いか悪いかは、僕が判断することでもないが、この提案で東京ドアーズの提案が採用されたポイントが以下の5つだったとしている。

  1. オリエンテーションの内容を理解していた
  2. クライアントの事業内容を理解したプレゼンテーションであった
  3. 事業提案としてのコンセプトがしっかりしていた
  4. 事業展開のフェーズごとの流れがイメージできるものであった
  5. サイト開設後の運営パートナーとしての体制が整っていた

当たり前のことばかりなのかもしれないけど、これが理由になるということは、他の競合5社にはこれらポイントのいずれかが欠けていたということだろうか。オリエンからプレゼンまで約1週間だけれども、これもそんなに短いとも思えない。もっと規模の大きいプレゼンでも営業日で5日を切ることはよくある。6社コンペだったようだけれど、おそらく何社かはデザイン案だけ出すというような端から受注を諦めたものだったのではないかと思う。

そういえば、昨日、東京で10社コンペだった案件が決まったという連絡が入った。10社コンペみたいなものには、あまり参加しないのだけれど、新規獲得をなおざりにしていると新規獲得能力は自然と落ちてくるし、新人も一気に増えて良い機会だということでチャレンジしたのだろう。企画書は先に見ていたけれど、他の9社はまずこの手の提案はしないだろうというようなものだったので、決まる確率は高いんじゃないかなと思っていた。

10社コンペみたいに競合が多い場合は、正攻法でいっても少なくとも2~3社は同じようなことを提案してくる。トリッキーな手法が良いというわけではなく、もう一度クライアントが何を求めているのかというところまで戻り、それを実現するためには、こういう考え方でもいいんじゃないか、と前提を疑ってみることも大事だろう。

今日は、明日の提案書と、来週にあるミニセミナー(勉強会)の資料をしあげた。
最近は1枚1枚のシートに凝らない。全体としての流れと、伝えたいことがきちんと伝わるのが一番だと思ってる。

[ Permalink | Comments (3) | TrackBack (0) ]

2004/04/02 00:06

2004年03月30日

ADKと電通の記事。

大手広告代理店の記事が2本。
1本は、日経産業新聞。ADKが「セサミストリート」の日本語版制作に乗り出すという記事。
ADKが代表幹事となって、「セサミストリート・パートナーズ・ジャパン(SSPJ)を設立する。番組製作と商品化、広告へのキャラクター使用許諾などを手掛ける。
http://www.adk.jp/news/pdf/040329.pdf(PDF)

昨年の11月にセサミストリート関連の商品の販売やプロモーション利用に関しての提携も発表しているけど、これが準備だったというわけだ。
http://www.adk.jp/news/news/031127.html

ADKは「ドラえもん」というビックキャラを抱えているけれども、「セサミ」もコンテンツビジネスとしては一大プロジェクトだろう。

もう1本は、日本経済新聞。
電通が大学のブランド力向上を支援する専門チームを四月一日に発足するという記事。

四月からの国立大学の法人化もあるし、少子化問題など、とにかく大学は熾烈な競争世紀に突入しようとしている。広告戦略、広報・PR戦略も大学の生き残り策に欠かせないものになるかもしれない。

そういえば、この前、立命館が受験者数を増やしているというニュースもどこかで見た。
僕が受験をした頃の立命館のイメージとはだいぶ違うようだ。魅力ある学部の設立や、カリキュラムの開発、就職斡旋活動... 地道なマーケティングの積み重ねによって、立命館ブランドは明らかに以前に比べて強くなった。

データ。国内の大学関連の広告市場は百五十億円強。そしてそれは五年後には二倍以上に膨らむと期待されている。

[ Permalink | TrackBack (0) ]

2004/03/30 15:31

2004年02月20日

日本的プロジェクトマネジメントは4分類で考える

齋藤ディレクターが考える四つの分類は、2×2のマトリクスで表現する。マトリクスの横軸はその活動をプロジェクト期間中に常時行っているか、非定期で随時行っているかの区分。縦軸はその活動がプロジェクト全体を対象にするものか、特定のチームもしくはメンバー個人を対象にするかの区分だ。これらを組み合わせた「常時・全体」、「常時・個別」、「随時・全体」、「随時・個別」の4領域にマネジャの活動をマッピングする。
(要会員登録)

このマトリクスは会社経営、マネイジメントなんかでも使えるんじゃないかな。うちの会社には「随時・個別」が圧倒的にうまい、頼りになる人間がいて、彼がそういう“非業務”の活動をいろいろとやっていてくれるおかけげで、早期にリスクを見抜けたりできている。

なるほど、ちょうど今、評価制度をつくってたところだったえけれども、マネージャーの業務領域は、もしかしたらこのマトリクスを下敷きにして考えられるかもしれないなぁと。なんとなく。

[ Permalink | TrackBack (0) ]

2004/02/20 14:43

2004年02月19日

2003年の日本の広告費は5兆6,841億円、前年比99.7%【電通】

2月18日の日本経済新聞には、「来年にもインターネット広告の市場規模がラジオ広告を上回る可能性が出来た」という記事がのっていた。2003年度の広告統計だと、ネット広告が1183億円に対して、ラジオ広告は1807億円。「四マス」なんて言葉もなくなっちゃうかも。インターネット広告だってブロードリーチ系のものはすでに十分「マス」だろうし。(キーワード広告みたいに敷居の低い広告を零細企業と大企業が同じように活用するってのもネット広告の底深さみたいなものか。)

同じ電通の発表記事ながら、同日の日経産業の方には、「国内広告費3年連続減」が見出しになっているのも面白い。
2003年の国内総広告費が前年比0.3%減の5兆6841億円。これで3年連続減少。
マス四媒体ではテレビはわずかにプラスだけど、全体で見ると99.7%。他、「折込」や「交通」が伸びた。SPが98%で3年連続減少というのもひっかかる。
業種別で見ると...

デジタルカメラの広告が活況の「精密機器・事務用品」と、パソコン、インターネット、携帯電話などの活発な出稿の「情報・通信」が2ケタの大幅な伸びを示し、21業種中10業種が前年実績を上回った。一方、「食品」「飲料・嗜好品」「流通・小売業」「自動車・関連品」「交通・レジャー」などが減少した。

でも今年は2.3%増の5兆8165億円と増加に転じる見込みだそうな。
で、とうとうネット広告がラジオを追い抜いちゃうかもしれないと。

電通のリリースはこちら

[ Permalink | TrackBack (0) ]

2004/02/19 02:08

2004年02月17日

コミュニケーション術「課題バラシ」

トヨタやキャノンなど“勝ち組企業”の技術者たちは、大きな模造紙で「課題バラシ」を実践し、コミュニケーションを促進しています。 [略] 「課題バラシ」とは、知的業務のコミュニケーション技法です。チーム全体で、アウトプットイメージである「ありたい姿」を見えるようにし、「現状の姿」とのギャップ、つまり課題をばらします。成果は何で、成果の出し方は何かなど、やるべきことがはっきりします。課題はカードに書き出してドンドンばらしていき、模造紙に配置します。 ターゲットや課題、役割を見えるようにして、手順や日程を固めるのです。
多分、この手のコミュニケーション実践に最も重要なのはファシリテーターの役割だろうなぁと思う。「課題バラシ」みたいなコミュニケーション技法は「技法」としては重要で、たしかにうまくいけば何かしら改善につながっていくには違いないが、実践のためには、こういったミーティングをひっぱっていくリーダー、先導役の力量が問われる。 これらの専門能力も必要となるだろうなぁ。

「課題バラシ」ってのは、ゴールドラット博士の「現状問題解決ツリー」や「クラウド」なんて呼ばれる「対立解消図」を使った問題解決手法と同じようなものだろうか。
これらの手法を社内に導入しようとしたときのネックはやはりファシリテーター的役割の人間の力不足だった。(ボクなんだけど) あとは、ミーティングに参加するスタッフが、これらの手法の前提を理解していなかったということも(これも事前にきちんと教育しなければならないことだったな)。
本を読んだときには、「これはすげぇ」と思い、すぐさま社内に導入しようと思ったものの、そうは簡単には進まない。

バランススコアカードの本か何かで読んだけど、「戦略」の失敗の60%ぐらいが実は「実行段階」にあるらしい。つまり、そもそも「戦術」に落とし込み、実行される前に暗礁に乗り上げてしまうということ。
というようなことを考えると、「戦略」そのものよりも、とにもかくにも「実行」のほうが大事だということか。バットを振らなきゃ、絶対にホームランは生まれない。

話が脱線してるけど、コミュニケーション術やら技法も同じだ。理論や 
、考え方、その手法がもたらすメリットやらは十分理解できても、結局、実行に移せるかどうか、その実行を継続していけるかどうか。ここが鍵なんだろう。

[ Permalink | TrackBack (0) ]

2004/02/17 14:28