2003年10月15日
戦略的クロスメディアマーケティング
http://www.contentscreate.com/
戦略的クロスメディアマーケティング
PDFで配布してます。これ内容かなりいいですよ。
普通に本屋に置いててもおかしくない。
これは読んどいたほうがいいと思う。"コンテンツ"というものを考えるうえでは。
2003年10月09日
ウェブサイトを利用したブランディング
ウェブサイトを利用したブランディング[PDF]
最近増えてきたのは、次の3種類のリニューアル
1.コミュニケーション面
2.プロモーション面
3.マーケティング改革
(経営改革につながるもの)
以上、3つのリニューアルをコーポレートブランドを
・維持するもの
・醸成するもの
・実現方法
という2つの軸でつくられる平面上に配置。
このへんが面白い。
ただし、企業のサイト=コーポレートブランドというのは間違いだと思う。
ブランドは階層構造になってるから。日本ではとくにブランドというと、すぐにコーポレートブラ
ンドに直結しがちだけれども、本来的には、ブランドは会社だけでもなく、商品だけでもなく、サービスだけでもない。
商品ブランドを強化することが、コーポレートブランドの強化につながるかどうかは、その企業のブランドマネイジメントの手法や考え方にもよる。
むしろ商品ブランドとコーポレートブランドをまったく別ものとしてマネイジメントしたほうが好ましい業態もあるから。
たとえば、MINIとBMW。MINIは製品ブランドだけれど、BMWはコーポレートブランドでもあり、製品ブランドでもある。MINIブランドの強化が、BMW製品ブランドの強化にはつながらないし、つなげる必要もない。その逆もまたしかり。また、MINIブランドの強化は、BMW
という会社にとって利益に貢献はするけれども、BMWというコーポレートブランドの資産価値としては、MINIブランドを保持しているという、その分でしかない。
2003年07月01日
イベントプロモーションネタ
お好み焼きチェーン店の「ゆかり」が新メニューのレシピを一般公募するコンテスト。
Yahoo!のTOPニュースになってるし。
考案したお好み焼きは全店で販売、優勝者とは5年契約を結ぶ。同店で一番人気の「特選ミックス焼」は年間約1億8000万円の売り上げがあり、「これを超える人気メニューになれば、
印税は1000万円も可能」という。
メニュー自体が話題になれば集客にもつながるし、印税が1000万円になるかも?というのは、インパクトとしては強いからパブリシティにもなるし。
ネットとはあまり関係ないけど、こういう企画・アイディアってのはすばらしいと思う。
大きなお金賭けなくても、世間の注目を集めることができるわけだねぇ。
2003年05月22日
MS症候群
MS症候群
マルチサイト症候群には重複投資やブランド・バリューの低下が潜んでいるのは確かだろう。
でも、最近大手企業がやりはじめた統一グローバルナビゲーションヘッダみたいな考え方ってどうなんだろう?
松下電器、明治製菓、サントリー、ネスレジャパンなど、多彩な商品ブランドや事業ブランドを抱える大手企業が、一つの統一ナビゲーションを採用するようになった。
これは一種、コーポレートブランドをあらゆる製品にも紐付けちゃえという強引さに映る。「無頼派」は「サントリーの」「無頼派」だろうが、その「サントリーの」という「所有格」がそれほど必要であろうか。
統一ナビゲーションがついたことで明らかに「無頼派らしさ」みたいなものは弱まってしまったと思うのだが。
カールは「明治製菓の」カールである必要はあるのだろうか?
統合ナビゲーションは、細分化され、巨大になったウェブサイトに統一感をもたらしたり、巨大な自社サイトネットワーク内での横移動を促進し、それがコーポレートブランドの強化を導くとでも言うのだろうか?
BMWに買収されてしまったローバー。
MINIのサイトが「BMW」という枠組みの中に納まってしまったら、MINIのMINIらしさ。旧MINIからのDNAみたいなものは消えてしまうんじゃないだろうか?
ブランドにとって、「らしさ」とは「信頼性」と並んで最も重要な「なにか」だ。統合ナビゲーションヘッダは、ブランドがブランドたる最も重要な「何か」を消してしまいかねないのではないか。
統合ナビゲーションヘッダの発想は、どこか同じ「学生服」を着せるという日本の教育発想に近いものを感じる。
2003年05月18日
不採算顧客で儲けるビジネスモデル?
Harvard Business Review(HBR)の6月号は「マーケティング戦略の再発見」という特集テーマだ。
「不採算顧客で儲ける[]ビジネスモデル」も、とりたてて目新しいところはない。同一業界カテゴリーにおいて、他者があまり手を出したくないような顧客をターゲットとすることで成長していくという例は、この論文中にもあげられていたが、サウスウェスト航空の事例に留まらず、探せばいくらでもある。
ただ、「不採算顧客で儲ける」という言葉が魅力的なだけだ。他社にとっての「不採算顧客」をいかに自社の「優良顧客」にするかという視点設定は、「ニッチを狙う」とか「オンリーワンになる」といった掛け声と同じようなものだろう。
不採算顧客で儲けようと考えるとき、そこには不採算顧客にむけた全ビジネス活動のフィットが必要だ。サウスウェスト航空が成功したのは、何も「不採算顧客」にターゲットを設定したからではないし、低価格中距離航空会社という事業コンセプトがすばらしかったからでもない。サウスウェスト航空の成功を見て、大手航空会社も同じことを始めたが成功しなかったのはなぜか? それはビジネスの概観だけを繕い、真似たにすぎなかったからだろう。ポーターも分析しているように、サウスウェストの成功は、自身のビジネスモデルを強化するために、事業における全活動の最適化がはかられ、それぞれの活動を通じて、自社の強みをより強くするための戦略が実行されているからなのだ。
飛行機の型を統一するとか、機内食を出さないとか、席順を決めないなどなど、あげればきりがないが、細かい個々の業務活動を通じて「戦略」が「実行」されているわけだ。