ひらがなぶろぐ

やじうまWatchで紹介されてしまってから大人気(の予感)の「ひらがなぶろぐ」。
最初はお父さんのblogにちょくちょく書き込みをしてたものが、大人気になりついに独立blogへ。おそらく日本で最も若い書き手ではないだろうか。

でもこれは本当にそうなのだけれど、純粋にこの子の文章には感動を誘うものがある。それはたとえばキーボードと身体性とか、横書き文化が云々とか、そういう小難しい議論を前提としての賞賛でもなく、単に小学生1年生がblogをやっているという驚きを含んだ感動というものでもない。自分には絶対に書くことができない文章をなんのためらいもなく書いてしまっている(ように見える)ところにある意味嫉妬みたいなものを覚えているといったほうが良いかもしれない。

たとえば、

きょうは、こうえんでおちばたきがあってやきいもをたべたりあそんだりしました。
やきいもは、1っこのはんぶんたべました。
そして、おうちにかえって、おふろにはいりました。


なんていう文章は、多分大人には書けない。子供のフリをして書けば、もっと器用か不器用かに振れてしまうだろう。
「書く」ということは自覚的な行為だけれども、無自覚に書いて、文学的な制度みたいなものとか、文章とか文脈が持つ引力みたいなものと、うまく均衡を保つというのは凄く難しいことなんじゃないかと思う。(一番性質が悪いのは、無自覚に文章の制度みたいなものに寄りかかってしまう作家) いろんな言葉を覚えれば覚えるほど「意味のある」文章になっていってしまうのだろうけども、この子の文章を読んでいると、きちんと他者を意識しつつも、当たり前だけれど気負いもないし、距離の意識もない。これってほんと凄いことだなと思うわけです。はい。

うちにかめがいます。
さむくてみずにはいっています。


なんて。これはもう詩だ。

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