音楽漫画の傑作「BLUE GIANT」

まだ完結してないが、この漫画は傑作だと思う。

音楽を題材にした漫画は、「ピアノの森」「のダメカンタービレ」「Beck」(音楽漫画ではないかもしれないが、「ソラニン」とかもあるか。)ぐらいしか読んではいないけど、今まで読んだこれらの漫画には、音楽以外の要素というかストーリーが少なからず必要とされていた。そりゃそうだろう。漫画では音が出ないわけで、単なる演奏や練習だけを描いていては、すぐに飽きられてしまうだろうし、ストーリーにならない。だから、恋愛だとか、何かしらの謎、ライバルみたいなものを持ち込んでストーリーを成立させなければならない。

しかし、この漫画には「音楽以外の余分な要素」といえば言い方が悪いが、そういう要素が非常に少ない。基本、主人公の宮本大がジャズに出会い、世界一のテナープレーヤーになることを信じ、ただひたすら突き進んでいく。毎日の練習。初ライブ。上京。メンバーとの出会い。実際のコマにしても、ほとんどが大の練習風景、ライブでの大の圧倒的な演奏に割かれる。音がないのに大の演奏は読む人をなぜか感動させる。 それはやはり大という人間の魅力が大きいんだろうと思う。自分を信じ、ただそれに突き進むその姿勢には、なにか感化されるところも多いんじゃないだろうか。

こんな光景が漫画として成立して、しかも無茶苦茶面白いというのが不思議なのだけど、面白いのだから仕方ない。何が面白いのか説明するのはすごく難しいので、気になる人はぜひ読んでもらいたい。

まずは一巻から。

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