営業の「聴く技術」―SPIN「4つの質問」「3つの説明」
SPIN営業の基本は、
4つの質問-2つのニーズ-3つの説明
で成り立ちます。
4つの質問は、SPINですな。2つのニーズとは、潜在的ニーズと、顕在的ニーズです。潜在的ニーズをいかにして顕在ニーズとするのかが、「示唆質問」の役割。
3つの説明とは、商品・サービスの説明です。これは3方面があり、
- 特徴(Features)
- 利点(Advantages)
- 利益(Benefits)
だとしてます。(頭文字をとって、FAB(ファブ))
「特徴」だけを説明すると、顧客の関心は「価格」に向く傾向が顕著。
「利点」を説明すると、「当社は特別だけど、~なことはできますか?」と1年に1度あるかないかの例外事項で「反論」してくるケースが多い。
顧客の顕在ニーズに合わせた「利益」をどう満たすか、買い手側の論理を説明すると、おおむね、賛同(納得)が得えられやすくなる。
SPINをうまく絡め、これらの質問を使いながら、FABを説明していくのが、コンプレックス商品のセールスにとって肝になります。
FAB説明の順番としては、
B – F A B
─────>
B
このシステムをご採用頂きますと、年間●●万円の売上向上が期待できます。
F
なぜなら、このシステムは、~という特徴、機能があります。
A
そのため、現在の~が、~となります。
B
したがいまして、シュミレーションによれば、~が●●、~が●●、~が●●となり、年間●●万円の売上向上が期待できます。
というパターン。
結論(利益)から入り、最後に結論を繰り返す
利点と利益の違い
利点と利益。言葉だけ見ると、似てますが、意味合いは異なります。
ここでは簡単に説明します。
利益とは、「定量化できるものである」ということです。
逆に言うと、「定量化ができないもの」はすべて、「利点」です。
なるほど。
利点は、顧客に「一般的に」どう役立つかの説明であって、説明が「形容詞」になるケースが多く、具体性にかけます。
「利益」は、「顧客のニーズ」をどう満たすかの証明であり、数値化されるものです。
提案書への応用
SPIN-FABモデルにのっとる形式をそのまま提案書などに応用すると、以下のような流れになります。
S[状況質問]———-> 1.貴社の現状
P[問題質問]———-> 2.貴社の問題点
I[示唆質問]———-> 3.問題の原因と課題
N[解決質問]———-> 4.課題の解決策(FAB)
当然、「解決策」は、可能なかぎり、顧客の「問題」「課題」に対して、「定量的」な「利益」を訴求するほうが良いということになります。
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