マイケル・コナリー「ブラッド・ワーク」(Michael Connelly「Blood Work」)

0446602620 「Blood Work 」新年一発目の紹介は洋書。昨年に公認会計士の梅山先生に教えてもらった本だ。
教えてもらうまで、マイケル・コナリーのことは全く知らず、本書がクリント・イーストウッドが監督・主演してる映画にもなってるとも知らなかった。梅山先生からは、コナリー作品はとにかく面白いから読んでみるといい。まず、最初に読むなら、コレということをで薦められたのが本書だった。

英語も平易で読みやすい。英語の勉強にはちょうどいいぐらいの題材かもしれない。梅山先生から、わからない単語がでてきても辞書は使わずに読まないといけないよ、とアドバイスをもらっていたので、一切辞書は使わずに挑戦してみたけれど、実際、なんとかかんとか読めた。多少わからない単語も出てきても、ほとんどは推測でわかるし、読み進めていけばストーリーを追いかけたりするのに支障が出るようなものはなかった。(多少苦労したのは個々の難しい単語よりも、むしろ簡単な基本動詞と前置詞や副詞の組み合わせの方で、こちらの方が最初は戸惑った。)
英語の勉強をしてて、一番嫌なのは、大好きな趣味の読書の時間が削らないといけないことだったのだけれど、こういう面白い小説を洋書で体験できるならば、趣味と実益が兼ねられて一挙両得だ。

主人公は心臓移植を受けて引退した元FBI捜査官マッケイレブ。ある日、彼の元へグラシエラという女性が現れ、姉を殺した犯人の捜査を依頼する。彼女の姉はコンビニ強盗に遭遇して殺されたのだが、マッケイレブが移植を受けたその心臓は、まさにその殺された姉の心臓だった・・・・
ストーリーは、マッカレイブの捜査過程をそのままなぞって行く形で進んでいく。ある事件とある事件がつながり、現場に遺された備品やわずかな痕跡から事件の真相が徐々に明らかになっていく。ミステリー小説での定番の「どんでん返し」も、無理な設定を作って、無理矢理「どんでん返し」を作ろうとしたわけではなく、自然な流れから意外な事実が明らかになっていくので、違和感なくすんなり受け止められる。人間の心理とか病理も描きながら、きちんとエンターテイメント性も兼ね備えた作品に仕上がってる。クリント・イーストウッドが題材にしたくなる気持ちも少しわかる。

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