広告取引と報酬制度
今日のアドバタイムズに「広告取引と報酬精度 アメリカのフィー事情」というレポートが載っていた。このあたりの事情はWEB業界にも無関係ともいえないのでメモ。
全米広告主協会の調査によるとアメリカの広告主と広告会社との報酬精度は74%がフィー契約だそうな。1994年時点ではフィー取引は35%に過ぎなかった。
また、パフォーマンス・インセンティブ(成果報酬)を盛り込むケースも年々増加しているとのこと。
フィー制への移行は取引の透明性を確保したいというクライアント側だけの意向ではなく、広告会社側にとっても必要不可欠と考えられている。
「たとえばインターネット広告はコンサルタント的な要素と高度な専門性、特殊な人材を要するサービス。しかし媒体の値段がテレビや雑誌などのように高価でなく、コミッションを払ってもらっても広告会社としては利益を出すのが難しい」
ただ、フィー取引がすべて薔薇色かというと当然そんなことはない。本格的なフィー制を認めてもらうためには広告会社側は利益率や人件費、オーバーヘッドコストなどをクライアントに提示する必要もでてくる。実際、100%の情報開示を求めるクライアント側と、秘密情報のすべてを開示するわけにはいかないと主張する広告会社側で契約が決裂するケースもあるようだ。
フィー制度+成果報酬というようhな契約形態への移行は、契約をますます複雑化する。アメリカでは、契約に第三者のコンサルタントが入るケースが増えているそうだ。「現在約10社の広告コンサルタントがアメリカ市場をコントロールしており、彼らの台頭も新しい風として受け止めなくてはならないだろう」と記事は締めくくられている。
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コメント
フィーの制度は、ADKさんあたりが熱心ですね。私も最初就職したのは広告代理店でしたが、広告代理店は、メディアの不動産屋だと感じてやめました。
それからずいぶん年月がたって、たまたまクライアントの立場で、広告代理店さんと仕事をしたのですが、一部の会社をのぞいて、やはりあまり、お金にならないマーケは、ずいぶん弱くなっていました。
たんなるサービス分門だとなかなかプロが育たないようです。
成果報酬は望みたいところですが、実際には仕事の継続が成果報酬みたいになってしまっていますね。
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今年はじめに某大手広告代理店の新設部門責任者と面談したときにも、広告コンサルの脅威がところどころにちらちらと語られてました。知恵を出して値打ちを下げる。手数料に頼っている限り(日本の)広告代理店は、当分この矛盾からのがれられないでしょう。
blogになって、クロスメディア通信の更新頻度があがってとてもうれしいです。RSSも拾わせて頂いております。いつも含蓄ある切れ味鋭いコラム楽しみにしています。
ある外資会社さんとそこのワールドワイドのブランドマネジメントを行ってる同じく外資の広告会社さんからお仕事を頂いてます。今はまだメディアマージンで取引されているようなので、その広告代理店さんの中でもWEBの担当というは、ちょっと肩身が狭いみたいです。
が、担当者の方に聞いたところ、今後フィー制への移行はほぼ確実であり、メディアに関してはメディアバイイング会社への一本化なども検討されているため、今までマス広告のグロスで稼いでた部署も、デジタル系の部署も、コスト体系としては同じようになっていくという話をされてました。相対的に今は低い位置にいるWEB関連の方にとっては「面白い」ことのようですが、広告会社としては大変でしょうね。
ビジネスの方法そのものが根本的に変わるわけですし。
広告業界ってこんな商売してたのか?常識では理解できない商習慣が浮き彫りに。
【この記事は、Ameba スクラップブック 「広告のはなし」
?に参加しています。】
以前、ZIP-FM ジェイムス・ヘイブンスさんの広告代理店業務に関しての記事
「ラジオDJの広告代理店兼業は不公平!?」
でも取り上げましたが、
広告業界というところは本当に理解...