五山の送り火

京都で一番好きな催しは、下鴨神社のみたらし祭りと五山の送り火だ。

みたらし祭りは7月の後半にあり夏の始まりを感じさせてくれる。別名「足浸け神事」とも言うこのお祭りでは普段では入ることができない下鴨神社境内の御手洗池を歩くことができる。ろうそくを手にものすごく冷たい池に足を踏み入れ無病息災を祈る。夜のみたらし祭りはとても幻想的だ。祭り自体が大げさすぎないのもいい。観光客が押し寄せて身動きとれないという風でもなく、地元の人達がめいめい愉しみに来ている風情がある。やるすぎてない、素朴さの残るとても良い祭りである。

そして、五山の送り火。こちらはお盆の締めくくり8月16日にあるので、夏の終わりを感じさせてくれる。送り火が燃え尽き、見物客たちがめいめい帰っていくその瞬間に、なんとなく夏が終わるのだなと少し感傷的な気分に浸る。

去年末に京都に引っ越してきて以来、家近くからの眺めが良かったということもあるのだが、ずっと東山如意ケ嶽、つまり「大文字」を写真におさめてきた。雪に覆われる冬の大文字に始まり、緑づく春、そして夏と撮り続けてきて、昨日の送り火は自分でもなぜか、総決算のような気分で望んでいた。

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雪の大文字。家から歩いて数分からこんな景色を見ることができるのが幸せ。

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4月。間もなく桜シーズンを迎える前の大文字。

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これは東山如意ケ嶽ではない。奥の正面に小さく「法」の文字が見える。松ヶ崎の東山だろうか。

送り火を待つ人
送り火を見ようと待ち構える人々。出町柳デルタの川辺には人だかり。ここから正面に「大」が見える。

送り火
送り火。裏道は近所の人たちがぽつりぽつり出てきて鑑賞。

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ああ、夏も終わりなんだなと。

何年ぶりかで送り火を体験したけれど、やはりこの催しも「やりすぎていない」ところが良いなと感じた。気合い入れて絶好のポイントを探して早くから場所取りをする、という人達もいることはいるが、それはほとんどが観光客たちで、地元の人達は家の裏やらの道端に出てきては、てきとうな近所話なんかもしつつ、30分程度の送り火を愉しむ。そして火が消える頃には、まためいめい家に戻っていく。都会での催しはなかなかこうはいかない。どんな催しも、一大イベントとして商業化されていく。

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