大腸内視鏡検査の体験談

大腸内視鏡検査

先週の火曜日に大腸の内視鏡検査を受けた。
何が辛いって、事前の腸内洗浄用の液体だ。もう名前も忘れない。「ムーベン」だ。
検査の5時間ぐらい前に、ムーベンという液体を2リットル飲まなければならない。1時間で1リットルで約2時間。
レモン風味です、なんて書かれていて、最初の一口目は、まぁレモン風味ではないけど、飲めなくもないかと高をくくっていたのだけれど、500mlあたりから急激に苦しくなってきた。気持ち悪くて、コップを口元に持っていくのも億劫になってくる。

さらに、腸内洗浄液なので当然なのだけれど、猛烈な下痢に襲われる。便所に何回も駆け込まないといけない。
前日にも下剤を飲んでたり、食べ物も指定のものしか食べられないので、けっこうお腹はキレイになってる状態なのだけれど、それでも下痢はとまらない。普段から下痢なのに、わざわざ検査のために下痢にならないといけないってのもなんか情けない話だが…

なんとか1時間で1リットルはクリアできたものの、その先が全然進まなくなった。よくテレビの大食い選手権とかああいう番組で、選手が苦悶の表情を浮かべながら、食べ物を無理矢理口に運び入れる様があるけれど、この時ばかりは大食い選手の苦しさの少しは理解できたかのような気もした。その少しの液体を口に入れることも、喉を通すことも辛いって状況は、傍から見たらそんなに?とも思うだろうけど、本人にとっては苦痛この上ない。頭に思い浮かべるだけでも吐き気に襲われる。

結果、1.5リットルまではなんとかこぎ着けたけれど、これ以上は無理ということで諦めることにした。すでに便は無色透明で、説明書に記載された様子になっているわけで、ムーベンの役割は十分に果たしているだろうと、医学知識もまったくないままに決めつけてOKをした。後で先生に聞いたら目的はあくまでも洗浄なんで、便にモラモラが完全になくなって透明とかま黄色になってたら1.5リットルぐらいでも大丈夫ということだった。

「ムーベン」があまりにも辛かったので、かつて内視鏡検査体験者のある方にもこの話をして同意を得ようとしたら、「え、あれそんなまずかったっけ? ポカリスエットみたいでうまいじゃん」なんてことを云ってて吃驚した。人間の好みというのはほんと幅広い。

さて、内視鏡検査にはお尻に穴の開いた検査服で望む。なかなか恥ずかしい格好だ。先生側にお尻を向けた形で横になる。
最初に肛門麻酔。これは先生が指を肛門に突っ込むわけで、なんともいえない感触がある。僕自身は肛門麻酔に近いことはこれまで病院で何度も経験してて(診断とかで)、馴れてるはずなのだけど、やっぱり何度経験しても気持ち悪い。

そして、肛門に内視鏡が突っ込まれる。突っ込まれてていくときの感触も当たり前だけど、決して気持ちよいものではない。汚い話だが浣腸されてるような感じでずっと便意に襲われている状態だ。先生曰く、すでに事前の腸内洗浄でお腹はキレイなので便も出ない、ガスが出てるので気にせず、ガスを出してくださいとのことなのだけれど、肛門の感触がよくわからなくなってるので、我が肛門から出て行くのがガスなのか便なのか、何なのかもよくわからないのだ。
肛門麻酔のおかげかどうかはわからないけど、内視鏡が突っ込まれてても肛門自体には痛みはまったくない。腸内を進む内視鏡が痛みをもたらすだけだ。

腸は当然曲がりくねってるわけで、この曲がり角、曲がり角で少し痛みを感じる。お腹がはったような締め付けられるような感触で、なんとも全体にもぞもぞっと広がる痛みだ。腸は意外と長く、ゴールまではけっこう時間がかかる。ゴールがどこなのかはよくわからないのだけれど。先生曰く、僕は腸が長いらしい。そういうのは常套句なのかもしれないが、そういえば子どもの頃にも同じようなことを云われたことはあった。

ゴールすると、今度は来た道を引き返すということになるのだけれど、この帰りのほうが時間がかかった。行きはどちらかというとゴールに向かって最短距離で進んでいる感じだけれど、帰りは腸内をくまなく点検し、こびりついた便を取り除きと、掃除もしてくれるので、けっこう時間がかかるのだ。所要時間は行き帰りで30〜40分というところだろうか。
なかなか面白いのは内視鏡が今、どのへんにあるのかは、だいたいわかるということだ。痛みが襲ってきたら、どうのもできないのでカメラがありそうな場所に手をあてておまじないみたいなことをしてた。

検査が終わった後は、ガスが貯まってるせいか、お腹がすごくはってて、着替えで靴下はいたりするのもイテテテとなる。その後に屁というかガスが出まくるのだが、このガスがまた便と区別がつかない。検査後に診断があるので、待たされるたのだけど、その間も何度も便所に駆け込んだ。便が出る!と慌ててトイレに走るのだけど、出るのはガスだ。これの繰り返し。今度こそは、これはさすがにガスじゃないだろうと、毎度思うのだけれど、やっぱりガスなのだ。とはいっても、ひょっこり間違って便が出たら、そここそ悲劇。今までなんどもそんな悲劇に遭遇している僕としては油断はできない。

ガス、ガス、ガス、ガスと、あまりにもガスが続き、あぁ、やっぱりもう便は全部でてしまってるから出ないんだと安心してたら、家に帰ってからガスと思って思いっきり出したら便で、おいおいやっぱりかよ、と飽きれて自分に突っ込みを入れた。便とはいっても完全に水状態で臭いも何もないから、まだマシだけど、これが病院での出来事じゃなくて良かったなと、胸を撫で下ろしたのは云うまでもない。

検査結果は小さなポリープは見つかったもののたいしたことはなく、とりあえず1ヶ月分の薬を貰い、1ヶ月後に再診ということになった。お腹が生まれ変わったようなもんで、水曜日から今日までの約4日間、便の調子がびっくりするほど良い。
薬が利いているというのもあるのかもしれないけど、突発性の下痢は今のところ抑えられている。この調子がずっと続いて、長年のお腹不安から解消されたいものだ。


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