2004年05月02日
フランクリン・プランナーを購入
今年のGWはうまく休みをとれれば大型連休。スタッフの何人かも有休や代休をうまくつかって連休に出来た人も多かったもよう。昨年からかなり過酷労働だったんで良い息抜きになれば良いなと。
僕の場合はいくつか仕事があったりで大型連休とはいかなかったけど、これはまぁ仕方ない。
とは言うものの、今日は休み。
心斎橋の東急ハンズにフランクリン・プランナーを買い行く。
バインダーは以前に社長からもらったバイブルサイズのシステム手帳をそのまま使うということで、
「オリジナル・デイリー・リフィル」と「一週間コンパス、価値観/ミッション、目標設定用紙」のみ購入した。
自分の最大の弱みである「時間管理」をなんとかしたいというのがフランクリン・プランナーを購入したわけ。かなり安易だ。「7つの習慣―成功には原則があった!」は随分前に読んだけれども、正直その時はピンと来なかった。というかこの手の自己実現を目指すとか、より豊かな人生を!みたいな価値観をあまり信じていなかったということがある。ただ、自身の時間管理や計画を振り返って見るとあまりにも杜撰で、ここ数年まったく進歩していないということに情けなくなった。目標としてた英語力のレベルも停滞してるし、この年齢までには最低これぐらいは、と自身で思い描いてたあらゆるレベルにまったく達してない。同居人との生活ではついつい怠惰になり、どうでも良いテレビを見て時間を潰してしまうこと屡々。これではいかんなぁと思ってたところでGMO熊谷さんの本を読んだ。
一冊の手帳で夢は必ずかなう - なりたい自分になるシンプルな方法 熊谷正寿 |
実際、手帳のことを書いてるのは前半だけなのだけど凄いなぁとかなり感動した。
というか、これだけマメにそして根気よくあらゆるものに取り組んでれば手帳がなくても成功できるんじゃないかという気はするが。
僕は単純なので、なるほど手帳という手があったかと考えた。「手帳」でいろいろと調べ、かなり安易ではあるがフランクリン・プランナーにとりあえず手を出してみようかと。(熊谷さんのオリジナル手帳もフランクリン・プランナーの発想と似てます)
フランクリン・プランナーは普通の予定管理のシステム手帳とは使い方がちょっと違う。まだ僕はよく理解してなかったり。まずは「7つの習慣」を再読。同時に、「人生は手帳で変わる―第4世代手帳フランクリン・プランナーを使いこなす」と「TQ―心の安らぎを発見する時間管理の探究」あたりも読みつつ、最初からあまり気合を入れすぎて3日坊主で終わらないようにそこそこに頑張っていこうかなと考えとります。
2004年04月29日
ザ・リーダー
水曜日は朝一で某大手ECサイトへ今後のコミュニケーション戦略などの提案。やっぱりあの社長は濃い。経験と直感でズバリ物事の本質を言い当ててしまう。その後、新幹線に飛び乗って東京の某大手メーカーとやっているとあるプロジェクトの打ち合わせ。3時間程度の打ち合わせである程度誤解もとれて、一体いままでやってた作業はなんだったんだろうという感じ。でも良い方向に進んだので良かった。GW明けに仕様の提案....
今日、昼過ぎの新幹線で京都に戻ってきた。GW突入ということもありえらく混んでた。新幹線は冷房が効きすぎていて肩が痛くなる。京都駅からバスで事務所へ。事務所に灯りが。誰かと思えばKJ氏。KJ氏に開発してもらってるプロジェクトの打ち合わせが明日あるんで、僕もその資料まとめに事務所にたちよった。KJ氏の開発も大詰めか。
なぜか東京事務所に届いてた本2冊。昨晩はつかれてたので軽めのこちらを読む。
ザ・リーダー ライル・サスマン, サム・ディープ, アレックス・スタイバー, 服部由美 おすすめ平均 言いたいことは解るけど、三文小説だな 読みやすさ重視 目から鱗が落ちました Amazonで詳しく見る |
主人公のラリーはとてつもないバカである。びっくりするぐらい紋切り型のバカだ。
リーダーシップとは何かを理解しない主人公ラリーが日常のなかの経験や、尊敬していた先輩から受けた仕打ちなどから、自分の今までの振る舞いを見直し、徐々にリーダーシップを理解していくという小説なのだが、とにかく主人公のラリーがあまりにもアホすぎるのだ。これほどアホな人間がこの物語のなかで巻き起こる「出来事」によって開眼させられて、すぐに良きリーダーになるなんて安易な展開自体が「リーダーシップ」をバカにしているんじゃないかという気すらする。
とはいっても、全く学べるとこがないかというとそういわけでもない。要は、小説形式にしたのが間違いだったのだ。しかし、かといってここに書かれてあることを小説形式ではなく普通に表現すれば、2~3ページもあれば十分に説明に足りる。ここが本書の中途半端なところなのだろう。でも「1分間マネージャー」や「アイディアのつくり方」みたいなまとめ方をすればもう少しは魅力的な作品になったかもしれない。
本書の159ページにポイントがまとめられているけれども、この小説はこの3つのポイントを語っているだけである。
リーダーシップの3つのポイント
1.チームは知ることを必要としている
僕は、自分が作り出そうとしている未来について、はっきりした見通しをもっているか?そして、僕のチームは同じ見通しをもっているか?
2.チームは成長することを必要としている
僕のチームの部下たちは、一年前よりも、チームにとって、会社にとって、そして彼ら自身にとって、さらに価値ある存在になっているか?
3.チームは責任をもつことを必要としている
僕のチームの部下たちは、ただの使用人のように働いているか、それとも僕のビジネスパートナーのように働いているか?
簡単にまとめると「知る」「成長する」「責任をもつ」だ。これ自体には何の反論もない。リーダーシップには重要なことだろう。ただ、あまりにも小説は冗長すぎるし、わざわざラリーみたいなアホなキャラクターを設定して読む気を損なわせてしまうのは勿体無いなぁと思う。
さて、仕事。
2004年04月26日
鉄則!企画書は「1枚」にまとめよ
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「企画力」のなかに「企画とは人と組織を動かす力」という言葉があった。そう、「企画」とは企てるものであり、その企てによって人と組織が動くものでなければならない。
私達は安易に「企画書をつくる」とか「企画書出して」などと言う。しかし、それらのほとんどは企画書ではないだろう。たんなる計画書、提案書にすぎない。
さて、本書はそんな「人と組織を動かす」ための企画書をつくるためのフレームを与えてくれる。それは1枚の紙にまとめるというものだ。
1枚の企画書で人と組織が動くのか?
ここでも私達は「企画書」は何十枚という色鮮やかなシートや、図解が踊るものだという先入観があるのではないだろうか。それを著者は真っ向から否定する。
企画を判断する立場にいる権力者・実力者にはじっくりと読んでいる時間などない。だから簡潔にまとめなければならないと著者は言う。「人と組織を動かす」ためには「決定」を下さなければならない。「判断」しなければならない。「決定」や「判断」を下すために必要なすべてのことを1枚の企画書に盛り込むのだ。
「1ページ企画書」の構成は8つのパートから成り立つ。
- タイトル
- サブタイトル
- 目的
- サブ目的
- 理由
- 予算
- 現状
- 要望
- タイトルとサブタイトルは、企画全体を簡潔に定義する。
- 目的とサブ目的は、企画の意図を言い表す。
- 理由は、提案する行動が必要とされる根拠を説明する。
- 予算は、お金の問題に触れる。
- 現状は、いまの状況を解説する。
- 要望は、企画書の読み手にどういう行動を取ってほしいか具体的に書く。
本書ではそれぞれ8つのパートをどのように作っていくのか、どんなところに注意を払わなければならないのかということを詳しく解説してくれている。解説を読みながら、今、自分自身が考えている企画を整理していくと、1枚企画書の外観はできあがる。
なるほど、確かにこの1枚企画書はMECEだ。この8つのパートを意識し、それらを1枚にまとめらえるよう絞込み、そぎ落としていくという作業を行うことで、その企画の強み、弱みも書き手にはわかってくる。物凄く単純なフレームではあるが有効かもしれない。
本書には、著者が実際にビジネスの現場で提出した1枚企画書が数多く掲載されている。これらを見るだけでも、本書を買う価値はあるのではないかと思う。
さて、この8つのパート、順番は何も「企画書」だけにしか使えないかというとそれはもったいない気がする。たとえば、何かしらのオリエンやヒアリングの後、クライアントの意図や考えていることをこのフレームに沿ってまとめられれば、それは非常に的を得た議事録にもなるのではないか。クライアント側から見た場合にもオリエンシートやRFPなどをつくるときに、このフレームでまとめるという手もあるかもしれない。
2004年04月25日
小説電通
昼過ぎにまたも新進堂でランチ。
ちょっと前、東京駅で買った「小説電通」を読む。読了。
これから昨日する予定ながら手をつけてなかった仕事1つ。
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Amazonのユーザーレビューにもあるけれど、「小説」としての面白さを期待しても仕方ない。フェイクションじゃ書けないから小説という体裁をとったというだけなので、「小説」としての魅力はまったくない。
舞台となっているのは、昭和50年代なので、今とは違うところもあるのだろう。また、ここに描かれている話のどこまでが本当でどこまでが作り話なのかについても正直よくわからない。けれど読めば確かに日本の広告会社の不思議さや、広告会社を取り巻く構造の異常さというものの一端を知るには役立つ。(ま、でもそのあたりの構造的なおかしさは、この小説に拠らなくてもいろんな文献で指摘されていることだけれど)
一業種一社だと「比較広告」が生まれないとか、他社の情報が漏れるとか、全部のクライアントに優秀なスタッフをつけられるわけじゃないだろうとか、そのへんの弊害はよく指摘されるし、これはちょっと考えれば誰にでもわかる。でも、そんな弊害をかかえながらなんでクライアント側は電通に頼まざるをえないのか? それは電通が圧倒的な「メディア支配力」を有しているからだ。本書のストーリーのほとんどはこの「メディア支配力」に絡んだ話だ。電通がいかに強力なメディア支配力を有しているのか、そのような力を得るに至った過程は? そしてその支配力を武器として極めてダーティなことにも手を染める電通.... 広告業界の話ではあるが、メディアを中心とした言論や表現といったものが、いかに資本主義の権力の中でがんじがらめになっているかということも、本書を読むとよくわかる。
昨今の世界的なメガエージェンシーの台頭、グローバル化といった広告業界のビックバンは、この小説世界に描かれたような電通をはじめとする広告会社の姿を過去のものとしつつあるのだろう。だからこそ「三一書房」(1984年に徳間書店から文庫化)でしか出版できなかったこのような「タブー小説」がいまや、ぶんか社から堂々と再出版されることが許されたのだろう。
2004年04月24日
ワイルドソウル
先週はヘビーだった。精神的にも疲れた。来週も引き続き精神的にきつい。
昼過ぎに起きて散髪に行く。その帰りに本屋で「ワイルドソウル」を購入。
ほんとは今日は仕事をしようと思っていたけど、どうもそんな気分になれず新進堂に行って「ワイルドソウル」を読み始める。半分ぐらい読んで店を出て、今度は出町柳のデルタに行く。やけに牧歌的な環境のなか、引き続き「ワイルドソウル」に引き込まれ読了まで。
ワイルド・ソウル 垣根 涼介 おすすめ平均 ああ、現代のレ・ミゼラブル 期待以上の面白さ 祝・大藪春彦賞 受賞! Amazonで詳しく見る |
大藪春彦賞、吉川英治賞のダブル受賞ってことだけれども噂に違わぬ面白さ。一度読み始めたら止められなくなる。緻密に練り上げられたストーリー、周到な伏線、どれをとっても一級のエンターテイメント。純文学の迷宮に彷徨いこんで逡巡するのも小説の楽しみの一つなら、圧倒的なスピードでその物語に溺れるのもまた楽しい。この小説は明らかに後者の楽しみ方を与えてくれるものだけれども、そのテーマは単なるエンターテイメント小説を越えてとてつもなく深い。
しかし、そのテーマの重さや問題の切り口と対比するかのようなブラジルの大地の明るさ、太陽を感じさせるケイの乾いたキャラクタが物語から悪い意味での「しみったれ感」を排除するのに成功していて、それがこの小説の成功のひとつなんだろう。「悔恨」とか「復讐」って言葉にはどうしてもジメジメした感じが付きまとうけど、この小説はむしろ爽快感さえ漂う。
1日楽しみたければ「ワイルドソウル」を読もう。
全然関係ないけど、
10年前の日記が出てきた。1994年4月24日(日)
「天皇賞。B田に買ってきてもらう。昼過ぎD.Aがやってくる。なか卯でめし」
「10時から麻雀。面子はB、H、T。+500円。AM5:00寝る。」
はて、天皇賞は勝ったのだったか。すっかり忘れてしまった。
前日土曜日も競馬だったようで2勝2敗 +7万円だったようだ。
映画「黄色い大地」「北京好日」を観ている。
こうやって十年前に何やってたかを見返してみるというのもなかなか面白い。休日の過ごし方はあまり変わってないなー。