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2004年01月23日

ランチェスター理論からの人生必勝の法則?

随分前に読んだ本だけども、「小さな会社・儲けのルール―ランチェスター経営7つの成功戦略」の最後の方に「人生の成功方程式」ってのがでてくる。

小さな会社・儲けのルール―ランチェスター経営7つの成功戦略

小さな会社・儲けのルール―ランチェスター経営7つの成功戦略

ランチェスター理論の第二法則「攻撃力=兵力数2×武器性能」を仕事や人生に応用するとどうなるかと考え、「y=ax2」って公式を考えたそうな。
「y」は仕事の成果、[a」が素質、そして「x」が時間。
つまり、「成果」は「素質」×「時間」の2乗。これに「過去の実績・b」を足すと、それが人生の法的式になるのではないかと著者は考える。

y(人生)=a(素質)×x2(時間2)+b(過去の蓄積)

「a」は自分の才能や能力ってことになるわけだけど、ランチェスター理論から考えると、けっこう厳しいことが書かれてる。

自分が100人中10位だったら、順位評価でいくと上のほうにみえるでしょう。でも、10位は経済的な力では真ん中あたりなんです。自分の順位が20位だったら見た目は上ですが、実際は中のしたになるんですよ。60位だったら中の下ですが、経済的には下の下。これを「番外」と言います。
才能を経済的に評価すると、100人中3位以下には価値がないのです。

「パレートの法則」で考えてみると、こういうことになってしまう。

「b」には、1.親の財産、2.親の七光り、3.親の事業相続、4.自分のお金、5.不動産、6.学歴などが考えられる。

で、考えて見ると、たいていの人は「a・才能」も「b・過去の蓄積」もない。

aもbも定数で変えることはできない。それでも「y・人生」をより良く送るにはどうしたらいいか。
あとは、xを上げていくしかありません。x=努力=時間。これはいくらでも、自分の意志で上げることが可能なのです。しかもxは2乗になる。
つまり、aもbもなく、それでも人並み以上の成果を望むなら、長時間労働は不可欠なのです。

こんなこと言っちゃったら「お上」のお咎め受けるんじゃないかとちょっと心配なんですが、著者はアメリカ・コロンビア大学のバーナード・O・コープマンがシミュレーションして求めた必勝の法則を例に出す。それは、約3倍を投入するとたいていは勝てるって理論(理論なんだろうか?)
つまり、人の3倍働けばビジネスで成功するってことです。
じゃぁ3倍とはどれぐらいか? 1日7時間労働が平均なら、xは2乗になるので、ルートをかければいい。

7×(ルート3)=12時間

ということで、12時間働けば勝てると。
これを「日」で考えた場合には、中小企業の平均1850時間にルート3をかけて、3200時間ってことになる。

4倍の圧勝型が3700時間、5倍の決死型が4140時間となります。
自分はどうも人より才能や実力が劣ると思った人は4140時間。
これを10年から15年続ければいいのです。

この方程式で勇気付けられて前向きになれる人もいれば、こんな大変なことをしなきゃならないならそれは「良い人生」じゃないんじゃないの、と悲観的になる人もいるだろう。人生をこんな方程式で表すこと自体がバカバカしいし、意味ないことだと考える人もいるだろう。でも、好きな仕事や好きなことなら、多分、これぐらいは平気じゃないと駄目な気もする。(それで「成功」するとか「勝つ」とかそういうことはどうでもいいっちゃいいんじゃないか)
といことで、結局は、これだけの時間を投入しても平気なぐらい好きなことに取り組めれば「良い人生」が送れるってことじゃないかと。好きなことしてりゃ、睡眠時間削ってでも、その時間はとりたいって思うもんなぁ。

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2004/01/23 01:11

2004年01月20日

会社にお金が残らない本当の理由

会社にお金が残らない本当の理由

会社にお金が残らない本当の理由

これまたフォレスト出版で、著者自身も最後に述べているが神田昌典さんの影響が随所に見受けられる。
とはいってもここ最近読んだこの手の本(神田さん系)のなかでは一番面白かった。
普通の人なら多分2時間もかからずに読める。なので会社経営に携わってる人は読んどいたほうがいい。もちろんこの人の言ってること全て肯定できるわけではないけれど。

会社にとって最も重要なのは四つの「数字」だと著者は断言する。その四つの数字とは、


  1. 一人当たり付加価値
  2. 労働分配率
  3. 一人当たり経常利益
  4. ROA(総資本経常利益率)またはCROA(総資本キャッシュフロー率)

のこと。この四つの数字の管理に気を配りましょう。この四つの数字のライバルを上場企業に設定しましょう、と著者は述べる。
幸いなことにボクらの会社の面倒を見ていただいている顧問会計士、税理士さんは、著者が例にあげるような駄目な人達ではないので、このあたりの数値や指標についてもかなり細かく指導してもらっている。
けど、さすがに上場企業をライバル指標にしたことはなかった。同業界の黒字企業平均と、同業界の優良企業の平均値を指標にしてはいるけれど。

なぜ上場企業を目標にするか。著者は「平均」は中小企業の場合、非常に良い会社とその他の悪い会社で分布しているため意味がないからだと説明する。なるほど。確かにそうかもしれない。

一人当たり付加価値
説明するまでもなく、粗利に給与やら賞与、社会保険料なんかを足して、その金額を社員数で割ればいい。アルバイトやパートは単純化して0.5人でもいい。(厳密には一人一人の働いた時間、給与水準などで指標を出すが)

一人当たり付加価値は1500万円以上を目指す、これが著者が掲げる目標。できるならば2000万円以上が望ましい。

労働分配率
粗利(付加価値)をどれぐらい人件費に分配したかという指標。
うちも労働分配率は当然指標として見ているけど、面白いのは「役員報酬」と「社員給与」を分けて考えようという発想。この発想は正直なかった。
で、著者はずばり、「役員報酬を20%、社員給与は30%、合計で50%という分配が適正」だと語ります。(あくまでも「経験則」としてという断りはあるけど) つまり、粗利が1000万円なら200万円を役員報酬に、300万円を社員給与にということ。

一人当たり経常利益
これまた当たり前ながら利益を社員数で割るだけ。
一人当たり経常利益としてどれぐらいが妥当か? ここは経営者の個性によって異なるとしながらも、著者は「私は、一人当たり経常利益は200万円を最低基準にして経営する」と言う。
これまたすごい数字だ。正直、この数字が達成できてたらかなり凄い。うちの会社は全然及びません(といっても、ひど過ぎる数字でもないけど)
ちなみに、一人当たり経常利益200万円というのは日経流通新聞の企業ランクで言うとだいたい20位ぐらいらしい。マツモトキヨシやヤマダ電機などがいるあたりとのこと。

ROA/CROA
ROAは経常利益÷総資産だけども、総資産をキャッシュで見たらCROAになる。
ROAは最低20%。特に総資産が少ない経営初期には50%は欲しい。

一般的には7%あればいいと言われています。しかし、それは大企業の数値です。
利回りは運用資産が少ないほど高くなるというのが常識です。
ですから、大企業のように何百億もの資産を運用するより、何百万円、何千万円の運用の方が利回りが高くなります

と、「平均値」をあっさりと退け、20%、50%という数値目標を出してくる。このあたりの言い切りと具体的な数値目標の設定がわかりやすい。

労働分配率は管理数値なので、それ以外の3つ。
「一人当たり付加価値」「一人当たり経常利益」「ROA/CROA」
この3つの数値で一流企業と競争をしましょうってことだ。これは高い目標ではあるけれど、具体的な目標として示されるとじゃぁどこまでやれる考えてみようって思考になる。これは良いことだ。

別のところで、著者は商品やサービスを高値で売ることは、自分自身のストレッチになる、というようなことを言っている。つまり価格を高くすれば、安い価格よりも売りづらい、さらにお客さんの期待度も高くなる。期待度が高いので裏切られたときの失望は大きい。でも、期待を超えるようなサービスができれば顧客満足に繋がると。そういうシビアなところに身を置くことが、思考を鍛えたり努力することにつながる。すなわちストレッチだと。

この四つの数値の目標もストレッチみたいなものか。「平均」に寄りかかってるだけじゃ鍛えられない。

合法的な裏帳簿
これも中小企業ならよくやっていることだが、役員報酬を高く設定して、利益を出さないようにして、役員報酬から内部留保を作り出すってやつ。
これを上記四つの数値に絡めてきちんと管理する。見かけ上の役員報酬と、本当の役員報酬を区別し、その差分を会社のお金としてきちんと留保すること。これをやって合法的に内部留保を増やしていこうって提案。これはよくやることだけど、実はうちの会社はやってない。このあたりが倫理観なのか社風というべきか。
ただ合法的に利用できるものは、それを利用しない手もない。

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2004/01/20 03:04

2004年01月11日

キャラクター小説の作り方

キャラクター小説の作り方

キャラクター小説の作り方

「小説の書き方」の本ではあるのだけれど、どちらかというと、いわゆる「スニーカー文庫のような小説」の執筆者、それに関わる編集者や出版社へ、自分達の小説ジャンルの可能性や課題に自覚を持ちましょうよ、という呼びかけのようにも思える。

著者は「スニーカー文庫のような小説」を日本の自然主義的な小説の流れと比較して、リアリズムの問題について語る。

日本で日本語によって書かれている小説の大半は「自然主義」的な考え方を当然のように採用していて、あまりにも当然のことすぎて誰も気にもとめませんでした。
その中にあって数少ない例外が「スニーカー文庫のような小説」なのです。

自然主義的な小説は、「現実」を「写生」する。そこには必ず現実の人間や肉体を考え方の基準にしているわけだけれども、「スニーカー文庫のような小説」においては、その出自から「現実」というものを「写生」の対象にしていない。「スニーカー文庫のような小説」はアニメやコミックなどの虚構を写生する小説であり、そもそも「小説」が自明的に持っている作法や枠組みから逸脱しているというわけだ。

これは「スニーカー文庫のような小説」の一つの可能性でもあり、また、課題でもある。しかし、「スニーカー文庫のような小説」の書き手も含め、そのことを自覚していない人達がこの業界には多すぎる、ということを問題だと語る。

自然主義的な小説の始まりとして、田山花袋の「蒲団」はよくとりあげられるが、著者はこの小説が新しい時代の始まりにおいて、「新しい現実」を捉えるために「言文一致」が必要であったという構図を見出す。
この構図は、柄谷行人が「日本近代文学の起源」で語ったこととほぼ同じだと思う。(手元に本書がないので、なんて言ってたか正確には覚えていないのだけど)

柄谷も「風景」や「内面」といったものが、文学を通じて発見された(つくりあげられた)というようなことを確か語っていた。
著者が分析している点で、非常に面白かったのは、「芳子」が「私」を獲得しようと必死に「作家」に手紙を送る時、その文章は「言文一致」で書かれるのに対して、夢破れ、帰京して遣す手紙は「候文」で書かれ、そこには「私」は存在しない、という指摘だ。
「私」という仮構を見出すためには、「文学」が必要だったわけだ。

■キャラクター小説の書き方

キャラクター小説の書き方としての実用的な部分では、「テーブルトークRPG」で特訓する方法や、キャラクターの設定方法なども語られているが、僕が個人的に面白かったは、「お話の法則を探す」という章だ。
アメリカの民俗学者アラン・ダンデスの「民話の構造」を下敷きにして語っているのだけど、これは「面白い話」をつくる方法としてはいろいろつかえる。
「面白い話」には次のような構造がある。


  1. 何かが欠けている
  2. 課題が示されている
  3. 課題の解決
  4. 欠けていたものがちゃんとある状態になる

民話の構造分析でもこの四つのプロセスからなるパターンを踏襲されているケースが多い。そして、この四つのプロセスに、いくつかの「サンドイッチの具」が挟み込まれているとする。

サンドイッチの具の例


  • <欠乏><欠乏の解消>
  • <禁止>と<違反>
  • <欺瞞>と<成功>
  • <脱出の試み>

「売れるテキスト」を書く方法なども、神田さんの「PASONAの法則」など、いろいろあるけど、こういった民話や神話の構造分析を応用するという手もあるんじゃないかと思った。
年収900万円!!ラクラク儲けるインターネット通販―だれでも毎日が給料日」では、ストーリーの作り方を、

  1. 問題(お客の疑問・悩み、文章の論点)
  2. 事例(体験から得た解決策・方法論)
  3. 意見(専門家から見た問題の結論)

という順番でパターン化している。
この順番は、「おもしろい話」の構造と同じだ。「問題」では「お客の疑問・悩み」に焦点を絞る。そこれは「何かが欠けている状態」と同じだろう。

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2004/01/11 17:32

2004年01月08日

年収900万円!!ラクラク儲けるインターネット通販―だれでも毎日が給料日

年収900万円!!ラクラク儲けるインターネット通販―だれでも毎日が給料日

年収900万円!!ラクラク儲けるインターネット通販―だれでも毎日が給料日

年間3万円で成功したスーパーインターネット通販―ほったらかしでも儲かった!」「年間3万円でできるスーパーインターネット顧客獲得術―だまっていても集まった!」もそうだったが、この手の本が凄いのは、読むと、「オレでも出来そう」とその気にさせてしまうところがあるところではないかと思う。

「神田昌典系」なんだろうけど、僕がこの手の本を読んで思い出すのは、僕が受験のときにちょっとしたブームになった「有坂誠人の現代文速解例の方法」だ。一種の裏技だ。「問題」を見なくても「解答選択肢」さえ見れば、正しい答えはある程度わかってしまう魔法の方法。

魔法でもなんでもなくて、問題の作り手の立場にたったときに、どのように選択肢をつくるのかというところから考えれば、「正解」を絞り込むことができますよ、と言ってるだけなのだけど。(僕はこの本より前に、清水義範の「国語入試問題必勝法」を読んでいて、その方法を高校のクラスの連中に得意げに話していた。なんで、「例の方法」がブームになっときには、僕のほうが先だってんで、ちょっとしたヒーローになったりした)

確かに、間違ってはいない。そういう方法や考え方はあるときには凄く役に立つ。でも、それだけに全面的に頼っていても、ほとんど「実力」はつかない。公式どおりですべてうまくわけじゃない。ある方法を使えば、あるところは犠牲になることもあるだろうし。
内容が面白くないわけでも役に立たないわけでもない。でもこれに頼り切ってしまうのは危険だと思う。知識としては得ておいて、ケースバイケースで最適な戦略・戦術をとっていくべきだろう。

読後感はそんな感じなのだ。
タイトルが煽情的過ぎたりするのもあるかとは思うし。いくらなんでも「年収900万円」が「ラクラク」なわけあるまい。本書に登場するいくつかの事例も、みんなかなり苦労してるし。

あと、仕方ないのだろうけど、この手の本では必ずといっていいほど「プロ」批判ってのがでる。神田さんが広告会社やコンサルタントを批判したように、本書でも毎度おなじみだけど、プロにサイト構築をまかせたら、○○万円もとられて、トップページで動画がうごくかっこいいページができたけど、問い合わせは0件でした」みたいな表現がでてくる。
で、プロのウェブデザイナーは、FlashやらJavaやら技術のことには明るいけどマーケティングを知らないから駄目だ、というような結論。

もちろんそういうデザイナーや制作会社だってあるのだろうけど、もうちょっと現実を見たほうがいいんじゃないかと。ウェブ制作従事者だってそんな馬鹿じゃないだろう。そんなレベルの仕事しかできないところは、淘汰されていくだろうし。

■メモ
「売れる文章と売れない文章の違い」で、売れない文章は「安さで勝負」、売れる文章は「お得感で勝負」、売れない文章は「商品が主語」売れる文章は「お客の悩みが中心」売れない文章は「現状の問題解決」しか語らず、売れる文章は「ステキな未来像まで語る」
とのこと。

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2004/01/08 01:50

2004年01月06日

アメリカの広告業界がわかればマーケティングが見えてくる

アメリカの広告業界がわかればマーケティングが見えてくる

アメリカの広告業界がわかればマーケティングが見えてくる

WPP、IPG、オムニコムといったいわば「メガエージェンシー」の動向を中心に、アメリカの広告業界でどのような変化が起きつつあるのかを語っている。特に目新しいことはなく、知ってることばかりなので、タイトルは誇張しすぎじゃないかと思う。

どのメガエージェンシーが、どんな広告会社を持っていて、どんなクライアントを抱えているのかってのは、あまりにも複雑すぎて覚えきれない。

ここに書かれてある情報もすぐにまた新しい情報に書き換えられるだろうから、覚えてもあまり意味はないのだけれど、今後を追いかけるためにメモしておく。

WPPにはオグリヴィ&メイザーやJ.ウォルター・トンプソン、ヤング&ルビカム。IPGではマッキャンやロウ・グループ。オムニコムはBBDO、TBWA、グッビー・シルバースタイン&パートナーズあたり。あーややこしい。

自動車会社とエージェンシーの関係でいくと、
WPPはフォード(J.ウォルター・トンプソンがフォード/オグリヴィ&メイザーは、フォード・カスタマーサービス部門/ヤング&ルビカムにリンカーン、マーキュリー、ジャガー、ランドローバー)
IPGはGMか。マッキャンがビューイック、ロウ&パートナーズがGMC、サーブ。キャンベル・エワルドがシボレー...
オムニコムはBBDOがクライスラー・ジープやダッジ。TBWAに日産、インフィニティー、グッビー・シルバースタイン&パートナーズにはいすゞ、サターンと。

トヨタ、レクサスはピュブリシス・グループのサーチ&サーチ、BMWはファロン・ワールドワイド...
今も、このデータは正しいのかしらん。

広告手法としては、テレビ番組や映画に商品やブランドを登場させる「プロダクト・プレースメント」手法が急増しているようで、面白いのは、このような背景に対して、

IPGは投資銀行を使って、作家、放送作家や脚本家の代理人を務める「リテラシー・エージェンシー Lieracy Agency」を買おうとしている。つまり、コンテンツを押さえにかかったのだ。

「プロダクト・プレースメント」の新手法としては、プリンストン・ビデオ・イメージ Princeton Video Imageって会社が開発した技術で、生放送中のテレビ画面に広告やブランドをインサートしちゃうってやつ。

この技術を応用したバーチャル広告を最初に使用したのは、サンフランシスコ・ジャイアンツらしい。「1996年から打撃ボックスの背後にあるブルーの壁にスポンサーのロゴを映し出すようになった。」とのこと。
デジタル処理なんで、時間単位で広告を変えたり、放映する地域によって異なる広告を流したりできる。

著者も言及しているように、放送のデジタル化が進めば、この手の手法はどんどん増えてくるだろうな。僕らがテレビで見ているものは、それが「生放送」だろうがなんだろうが、どれが「リアル」なものそのままを映し出していて、どれが加工されているかなんてわかんなくなる。ビットの世界。

誰かに聞いたけど、アイスホッケー中継なんかでも、パックにセンサーかなんかつけて、シュートが放たれると、テレビ映像ではパックから火が吹くようなCGI処理が動的にインサートされて表示される、なんてことが行われたりしてるらしい。(もちろん生放送で)
すごいねぇ。少林サッカーの世界。その人曰く、それはテレビでしか味わえない「臨場感」なんだそうだ。シミュラークルのシミュラークル。

メモ。bmwfilms.comは、1本300万ドルはかかったと推測されているらしい。1本7分前後とはゆえ、あれだけの監督に、あのキャスト、映像じゃなぁ。しかし、おそろしい金の注ぎ込み方だ。

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2004/01/06 02:24