一気に業界No.1になる!「新・家元制度」顧客獲得の仕組み

一気に業界No.1になる!「新・家元制度」顧客獲得の仕組み―どんなビジネスにも使える! 継続率96%の秘密
一気に業界No.1になる!「新・家元制度」顧客獲得の仕組み―どんなビジネスにも使える! 継続率96%の秘密 前田 出

ダイヤモンド社 2008-07-11
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かつて神田昌典さんは、
商品を販売する広告よりも、その商品に興味がある人を集める広告の方が圧倒的に簡単である
という事実から、さまざまなマーケティング手法をわかりやすく解き明かし、中小企業のマーケティンググルとなった。
その後、彼の提唱したエモーションナルマーケティングやクチコミ手法、戦略立案手法は多くの企業に実際の取り入れられ、そして大きな効果を発揮した。

さて、本書は、そんな神田さんが「いままでの優良ビジネスが幼稚に思えてしまう本」と太鼓判を押す、新しいマーケティングスキームを提唱している。
それは、華道や茶道などでおなじみの「家元制度」をマーケティングに利用しようという企みだ。

本書が唱えるこの「新・家元制度」を簡単に言うとこうなる。
社会的な意義がある検定・認定制度を立ちあげ、優秀なインストラクターを育てる」ことを事業とする。
これだけを聞くと、なんだそれ、たいしたことないじゃないかと思うかもしれないが、

この事業の最大のポイントは、
「生徒」を集めるのではなく、「先生」になりたい人を集める
ということだ。この着想に驚いた。

そう、神田さんが「商品を販売する広告」ではなく「商品に興味ある人を集める広告」というスキームを示したように、教育やレクチャーという事業の基盤としては、「生徒」ではなく「先生」なのだ。
言われてみればその通りだが、言われてみるまで考えたこともなかった。

自分の好きなことを学んで先生になろう、好きなことを仕事にして収入を得ようという目的意識を持っている人だけを募集する。
「先生」が事業の販売代理店・広告拠点(=教室)として機能して、ビジネスが広がっていく、顧客獲得が可能になる、ということだ。生徒だと10人、20人集めてもビジネスにはならないが、先生なら10人、20人と少人数でも、そこからの広がりで十分に大きなビジネスにつながっていく。

「新・家元制度」を導入することで、顧客獲得は極めて容易になる。業界のスタンダードを作り上げることに成功すれば、そこから繋がる様々なビジネスから収益を生み出せるというわけだ。
本書では、この「新・家元制度」を立ち上げ、軌道に乗せていくために、著者自らが実践してきた手法があますことなく明らかにされている。非常に具体的であり、なるほど、テーマさえ見つかれば、今すぐにでもチャレンジしてみたくなる。

なお、最後に2008年12月1日に112年ぶりの公益法人制度が改定される。登記だけで一般社団法人や一般財団法人の設立が可能になる。これによって、「新・家元制度」を立ち上げる際の枠組みや冠となる団体も非常に作りやすい状況が生まれる。

神田本から多くのフォロワーが生まれたように、本書からもこの公益法人税度の改定を追い風として、多くのフォロワーが生まれるのだろうか?
願わくば、理念や理想を置いてきぼりにして、ただビジネスのためだけにこの制度が悪用されてしまわないことを祈りたい。

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