サイト診断術とその応用

F’s Garageさんの「サイトのデキを診断する5つの質問」というエントリーで知った。
この診断術はとてもわかりやすい。備忘録としてメモしておく。
ウェブサイトが「道具」としての目的を果たしているかどうか?を簡単に診断する方法。
診断したいウェブサイトのトップページのファーストビューをまったく前提知識のない数人に見せながら、以下の質問をしてみる。
(ページをスクロールしたり、途中で解説をはさんだりすることは禁止)

1)このサイトはどんな人のためのどんなサイトだと思いますか?
2)このサイトでできること(訪問者がアクションを起こせること)は何ですか?
3)このサイトで販売している商品、サービスと、同業他社との違いはなんですか?
4)このサイトには、どうすれば辿りつけると思いますか?
5)このサイトをパッと見た時の印象は?

この5つのチェックポイントを掲げられてるのは、グリーゼというEC支援などを行ってる会社。やらしいが、この会社のサイトがどうかというのをこの5つのチェックポイントで個人的に診断してみたりした。(ちょうど、グリーゼが何の会社かの前知識がほとんどなかったし) うーん、どうでしょう。ボクのブラウザのファーストビューが狭すぎるか。

ファーストビューじゃないと駄目というのは、来訪してパッと数秒みただけでも、来訪者にこのサイトのことを理解してもらわなければならない、という意図だろうか。トップページを見せて、というのも若干気にかかるところはある。来訪するのは必ずしもトップページとは限らないし。でも、意図としてはサイトのトップページは「顔」なわけで、そこで明確にこのサイトが何であるか、どんな競争優位を持っているのかを伝えられないと駄目だろうということだろう。
それはその通りだと思う。なので、簡易診断としては、この5つのチェックリストはすごく使える。
そもそもこのチェックリストの意図は本格的なユーザビリティ検証だとか、シナリオ検証にあるのではなく、「道具」としての目的が達成されてるかどうかに主眼が置かれてるわけで、その目的としては、十分だと思う。

だが、せっかくなんで、このチェックリストを応用して、もう少し踏み込んだ診断ができないかを考えてみた。

サイトへの来訪というのは、検索エンジンからにせよ、直リンクにせよ、広告からにせよ、何かしら文脈を持って訪れる。例えば、検索エンジンでAというキーワードで検索。その結果画面から来訪する、というときには、キーワードAを利用してユーザーが求めているものが文脈(前提)としてある。
サイトを設計する際に重要なのは、サイト内でのルールや統一性、使い勝手みたいなものはもちろんだけれど、ユーザーがサイトに訪れる際に持っている文脈や前知識に対して、最初に訪れるページがきちんとおもてなしできるようになっているか、ユーザーの期待を解決できるように思わせてくれるかどうかが重要だ。

なので、このチェックリストを応用して、こういう風に使えないだろうか。
まず、あなたは「●●●●という商品を探しています」という前提を被験者に伝える。そのとき、被験者に、どんなキーワードで検索を行いますか、といことを訊く。あがったキーワードで貴方は検索を実行しました。そして、このページに訪れました。
ということで、該当ページを見せる。このページは、トップページに限らなくてもいい。そのキーワードで直接来訪されている、あるいは直接来訪を得たいページで構わないと思う。
ここで同じように質問してみる。4)はすでに、特定のキーワードを使ってたどり着いてるので、あまり意味のない質問かもしれないが、ページを見てもらって、他にもたどり着ける方法がないかどうかを訊くのは無駄というわけでもあるまい。
こういう前提知識やコンテクストをまず与えてから、このチェックリストを利用しても、そのサイト、あるいはそのページがユーザーの期待にそぐう設計がなされてるかどうかの目安となるチェックはできるのではないだろうか。

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コメント

  1. USK より:

    この、F’s Garageさんのエントリーわかりやすいですよねー。
    某有名ECサイト運営企業の方も、ファーストビューの0.5秒で、何を売っているところか
    分かるようにすべきだとおっしゃってました。

  2. yudemen より:

    久しぶりー。コメントありがとー。

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